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【エレリ】IDLE☆になりまして 1
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ちっ、クソ寒ぃな…。
とあるビルの下。
寒空の下、一人佇むリヴァイ。
ここである人物を待っている。
はぁあー、と冷えた手に息を吹きかける。
冬のキンと張り詰めた空気に、白い息が良く目立つ。
あいつと出逢ったのも、1年前のこんな寒い冬の夜だった…。
ー1年前ー
いつものように残業を終え、終電に間に合うよう会社を出て夜の街を歩いていた。
エルヴィンめ…!
仕事山程寄越しやがって…!
今度飯奢らせてやる。
頭の中で愚痴を溢し、帰路を急いでいた。
周りは時間が時間なだけに人通りは少なく、自分と同じ様なサラリーマンの姿がちらほらと見受けられる程度である。
この後帰って、洗濯して、書類の見直しして…。
あー、そろそろ部屋の掃除してぇな。
風呂上りに、先日ハンジから貰った酒飲んで寝るか。
何て呑気にこの後の予定を立てつつ歩いていると、突然後ろから騒ぎ声がした。
途端走る足音がこっちに向かって来たと思ったら、考える間もなく腕を掴まれ路地裏へ引っ張り込まれた。
リ「ん"っ?!?!」
?「すいません!少しだけ匿ってくださいっ」
正面から抱き締めるように自分を壁に押さえ付ける長身の男は、近すぎて顔を確認する事ができない。
っ!待てこいつ!!
鼻まで手で覆ってんだよ!!
息できねぇ死ぬっ!!
女1「さっきのって絶対エレンだよね?!」
女2「まだそんな遠くには行ってないはず!!」
女3「近くにいるわよ!探そっ!」
バタバタと5、6人の足音が遠ざかった瞬間、ようやく解放され新鮮な空気を勢い良く吸い込んだ。
リ「ぶっはっ!おい手前ぇっ!!殺す気かよ!!」
?「巻き込んじゃってすいませ…って、えっ?」
男との距離も取れ、街のネオンの逆光になった奴の顔を覗き込む。
しかしその声、この匂い、体温…。
俺は、これら全てをよく知っている…。
エ「…リヴァイ、兵長…ですか…?」
この呼び方。
間違いない、あの時代を生きた記憶持ちか。
それもこいつは、ただの部下ではない。
こいつは――――………。
リ「エレン…なのか…?」
瞬間通りに車が走り、そのライトによって目の前の男の顔が鮮明に映し出された。
そこにはあの時代見る事ができなかった、大人になったエレンがいた。
涙ぐんで微笑む顔は、幼さを残し前世の彼を思い起こした。
エ「はいっ、リヴァイさん…!間違いなく、エレン・イェーガーです…っ!」
ザッ、とあの頃の様に敬礼をしてみせた。
エ「ずっと…、貴方を探していました…っ!」
街のネオンに照らされて輝るそれは、エレンの頬を伝いキラキラしていた。
金色の瞳が反射して、とても綺麗だと強く印象に残った。
これが運命と言っても過言ではない、恋人との再会であった。
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