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ニョルチェン『ever if』
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#EXOで妄想 #ever_if #片想いshortshort_1
#ニョルチェン #レイチェン
※平/井/堅さんの『ever if』という曲を
レイチェン前提のニョル→チェンで書きました。
____________ever if____________
「へぇ、こんなオシャレなバーとか知ってるんだ」
さすがモテる男は違うなぁなんて、
ジョンデは物珍し気にキョロキョロと店内を見渡した。
「いや、この前ここら辺に遊びに来た時、
いい感じの静かなバーだなと思ってチェックしてたんだ」
暗に女を口説くために使ってる場所じゃないと伝えたつもりだけど
そんなことには鈍いジョンデは気付きもしないだろう。
ここは芸能人や、財界人といった人たち向けの
会員制のお忍びバーだ。
入会するためには既に会員になっている人からの紹介が
必要で、シウォニひょんに頭を下げて紹介してもらった。
お前にはまだ早いと言われたけど、
EXOのチャニョルじゃなくて、パク・チャニョルとして
一人の人と向き合いたいと打ち明けると
しぶしぶながらも紹介すると連絡を入れておいてくれた。
シウォニひょんはその場でbarのマスターの名刺に
さらさらとサインを書き入れた。
「これを見せれば入れるから」
そう言うと頑張れよと言って去っていった。
カッコいい後ろ姿に、気持ちにケリをつけるべく立ち上がる。
カウンターに座ると最近の癖なのか、
レイひょんに貰った指輪をチラチラ見るジョンデ。
知らないうちに口元が緩むのだろう、その表情に
ここにいないはずのレイひょんの存在が感じられて、
ジョンデの心から、この一瞬だけでもレイひょんのことを
考えられなくなるように奪いたかった。
「ジョンデ、何飲む?」
「んー、カシスソーダ!」
「お前、そればっかだな……kk」
「うるさいなー、美味いんだからいいじゃん!」
バーテンに合図して、カシスソーダとバーボンを頼む。
「お前いつの間にバーボンなんて呑めるようになったんだよ?!」
「うっさい、TPOってのがあるだろ?」
ここではこういうのを飲むんだよなんて言っていると、
「イケメンはこういうところに連れてきて落とすのかよ!」
カッコいいなぁなんて、バシバシ背中を叩かれる。
その手首を握って、指輪を外して捨ててやったら
どんな顔をするだろう。
キャンドルの灯りだけの仄かな照明でも
はっきりとわかる恋をしているジョンデの顔。
「気に入ってる奴しか連れてこねーよ」
俺はずっと恋愛対象として、ジョンデしかみてないって、
それ以外は目に入らないとストレートに伝えたら、
ジョンデはどうするだろう。
「なんだよぉ〜、テレるじゃんかぁ」
と言いながら、顔を仰いだ。
カシスソーダのせいか、ほのかに紅くなった頬に
手を当てて、その唇を奪いたかった。
セーブしながら飲んでるジョンデは
いつ誘っても記憶が消えてしまうほどは飲んでくれない。
もっと強いのを飲めばいいのに。
飲んで、記憶を失くして
レイひょんのこと、忘れちゃえばいい。
その間に俺をジョンデの心に刻み付けたい。
そんな想いなんて知るよしもないジョンデは
いつものようにくだらない話で盛り上げる。
ジョンデは何杯目かのカシスソーダをコクンと飲み干すと、
チラリと時計を見る。
「明日も仕事やし、そろそろ帰らん?」
カウンター内を見つめたまま、返事をしないでいると
言いにくそうにジョンデがまた口にする。
「ジュンミョニひょんも心配するし……。」
ジュンミョニひょんじゃなくて、レイひょんだろと
思いつつ、酔っ払ったフリして、まだまだ呑もうぜなんて煽る。
眉をさらにへの字にさせて困ったように笑うジョンデ。
その笑顔で苦しくなって、帰るかと声をかける。
結局、ジョンデを振り回してやるつもりが、
色々考えてないできない自分になんとも言えない気持ちが渦巻く。
残りのバーボンを一気に飲み干して、
黒い感情も飲み込んだ。
日付を跨ぐ前にレイひょんに会えるのが嬉しいのか、
ホッとした顔で席を立つジョンデ。
「ちょっとトイレ行ってくるわ〜」
携帯を取り出しながらトイレに向かうジョンデの姿を見送り、
レイひょんに今から帰るとでも連絡するのかななんて
くだらない嫉妬をしながら会計を済ませた
嫉妬をする権利なんか、俺にはないのに。
レイひょんとジョンデはいつからかわからないが、
いつの間にか、気付いた時には付き合っていて
いつも一緒にいた。
Mにおきた出来事を考えれば、誰も間に入れない絆が
既に出来上がっており、俺の入る隙間は1mmもなかった。
バーを出たところで、足元がおぼつかない
フリをして、ジョンデを抱きしめる。
「チャニョリ……大丈夫か?」
鍵をかけて、時計を止めて、
俺の胸の内をすべて伝えたら………
「……あぁ、ちょっと足にきた」
「飲み過ぎなんだよぉ〜バカだなぁ」
といいつつ、肩に俺の腕を回し支えるように歩いてくれる。
「そこ曲がったところにマネひょんが迎えに来てくれてるから
そこまで頑張って歩けよ?」
肩に回した手でギュッと抱き寄せ、
「ジョンデ、好きだー!」
と大声で言ってやる。
「ばっか、こんな夜中にうるさいよ!」
「へへっ、いや〜さすがジョンデさん!
帰りの足を確保してくれるなんて、GJです!」
マネひょんを呼んだから好きだと言ったんだろうと
ジョンデは考えるだろう。
結局、素敵なバーやお酒の力を借りても
気持ちを伝えられずに、諦めることもできずに
また中途半端な気持ちが残ってしまう。
酔っ払いの戯言じゃなくて、ジョンデに好きと伝えられたら……。
レイひょんじゃなくて、俺を見てくれるか?
2015/09/21 ニョルチェン『ever if』
ジョンデ氏、センイルチュッカヘ‼︎
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