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監視(ミ)られている、傍観(み)られている 3
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「壱ぃ、今日この後、暇?」
「じゃない」
「用事?」
「寝る」
「それは用事と言わねぇよ」
そんなこと知るか。さっさとあの荷物を処分したい。それだけしか考えてなかった。
「水蘭田君、顔色悪いよ?」
「気のせい。お疲れ様でしたッス」
「……お疲れ様」
なんでこの時、こいつらより早く出たんだろう…。
今思うと、すっげぇ後悔してる。
「家のゴミ箱……先に盗聴器とかカメラか……うぇっ」
ブツブツ言ってて気付かないとでも思ったのか、俺のペースに合わせて、後ろから靴音が聞こえてくる。
しかも、徐々に近付いてる。
「…………っ!」
「!!」
振り返ると思わないよなぁ。振り返ったけど。
「こんばんは。ストーカー?」
「っ!!」
「は、うっ?!」
不意打ちで突き飛ばされ、体勢を立て直す前に押し倒すように口と鼻に布を押し付けられる。
「う、ぅ…」
「………」
押し付ける力が強くなり、徐々に頭がボンヤリしてきた……
ストーカーの顔を拝むことなく、俺は意識を手放した。
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