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温かな水の中を揺蕩っていた。
薄い水色の世界の中に、薄い膜で覆われた気泡がふわふわと漂っている。
不思議と息苦しさはなく、水の冷たさも感じられない。
視界の奥に、靄のかかった物体が見える。近づいてみると、硝子だと分かった。大きな硝子の板だ。
硬い表面を掌で触れてみる。分厚く、決して破れない。自分たちは、この水槽の中に閉じ込められた魚のようだと思った。
それで構わない。彼と一緒にいれば、何も怖いものなどないということを知っている。身体を包み込む温もりとずっと一緒にあれば、それだけで十分だ。
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