アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
贈り物 sideヴィント
-
小さな声だったけれど、アルに初めてお礼を言ってもらえて嬉しかった。
嬉しさのあまり思わずアルの頭を撫でてしまって
柔らかい髪の感触をもう少し堪能したかったが、当然払われてしまった。
だけど、そっぽを向いているアルの耳が赤く染まっていて
それに気付いていないアルが可愛くて、微笑ましかった。
そんなアルを鑑賞していたら、人垣の向こうに目当ての店が見えた。
アルにここで待つように言って、急いでそこへ向かった。
「いらっしゃいませ!あ、ヴィント様。お久しぶりですね」
「ああ、久しいな。アズライト」
彼は天然石や宝石を客の要望に応え、ペンダントやブレスレット等のアクセサリーなどにして売っている商人だ。
俺がいつも着けているこのペンダントも彼によって作られた物だ。
「今日は何をお探しで?」
「俺のコレと対になるようにペンダントを作ってほしい。あの石は有るか?」
「はい、少々お待ち下さいね」
選ぶ石は最初から決めていた。
待っている時間がもどかしい。
アルは受け取ってくれるだろうか?
(早く、会いたい…)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
81 / 493