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突然のお出かけ
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「………あのさ…
行先ぐらい教えてくれたっていいんじゃないの?」
「秘密だ」
さっきからこの調子だ
朝っぱらから家に押しかけて来たかと思えば、一言「出掛けるぞ」と行先も、出掛ける目的もなにも告げられぬまま、家から連れ出され、現在は電車の中。
運賃さえわかれば多少、近場か遠方か、もしかしたら目的の場所の予測もできるかもしれないのに、それさえもわからないまま、たぶん今日一日立てていた予定はすべてパァになるだろうなと諦めることにした。
まぁ大した予定じゃないからいいけど…
しばらくして降りた駅の名前を見ても、どこなのかピンと来ない。
意外と多い人混みに流されないようにしながら圭太の後ろをついていく。
「ここは?」
「もう少しでわかる」
ここまで来たら教えてくれたっていいじゃないか
駅を出てすぐにある大きな建物に入った。
大型ショッピングモール…かな?複合型アミューズメントパークって言ったらいいのか?
通りすがりの道案内板にいろいろな施設が集まっていることがわかる。
なんでわざわざこんなとこまで…
こんなとこまで来なくてもこういう建物、店はある。
「ここで待ってろ」
しばらく歩くと、待っていろと言って一人歩いていった。
多分、ここが目的の場所なんだと思う。
目の前にでかでかと書かれた店舗名。開演時刻、タイトルがずらりと表示されている。
俺を待たせて列に並んでいる圭太は多分飲み物でも買っているのだろう…
ってことはチケットはすでに入手済みということで…
一応目的の場所がわかった俺だったが、どうしてこんなとこまで来たのか、また頭を悩ませる羽目になってしまった。
映画館なんて家の近くにあるじゃないか…
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