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洋子さんは俺の質問には一切答えなかった。
ズルいよね。
俺には嘘をつくなって言うし、あんなにずけずけと言い難いようなことを聞いてきたくせにさ。
そして、今目の前ではタカさんと洋子さんが激しく言い争っている。
「おい、何やってんだよ」
「何って、ヘッドスパよ」
「んだと、いけしゃあしゃあと嘘つきやがって。俺様のゆうとをいじめてんじゃねぇよ」
「ハッ。俺様って何様?神様?バカじゃない?あぁ、バカだったわね。万年発情期のサル並の知能しかないものね」
「てか、ゆうとに触んな」
「いーじゃない、ゆうと君はあなたのものじゃないそうだし、束縛する男は嫌われるわよ。ふんっ」
ぎゃあぎゃあと、子供のケンカのようだ。
俺が我慢の限界にきて、洋子さんにまくし立ててしまったあのすぐ後、タカさんがスパルームへ入ってきた。
心配して、来てくれたらしい。
入ってくるなり、これだ。
なんだよ、もう。
本当に頭痛い。
てか、これって完璧に二人の痴話喧嘩に巻き込まれただけじゃね?
とばっちり食っただけだよな?
勘弁してくれよ。俺を巻き込むなってんだ。
とりあえず、二人をこのままにはしておけない。
まだ営業時間中だし、ここは職場だ。
これじゃあ、サボってるのと変わりないし、真面目に仕事してるスタッフに申し訳ない。
非常に関わりたくないし、面倒だったが、俺は二人の仲裁に入った。
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