アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
21
-
終礼もおわり、カルテのチェックもそこそこに俺は帰り支度にとりかかる。
「おい、ゆうと」
振り返らなくても判る。タカさんの声。
「お疲れ様です。カルテ、置いといてください。明日の朝、戻しておくので。すみません。お先、失礼します」
荷物をまとめる手を止めることなくタカさんの方を見もせず言った。
「だめだ。ちょっと待ってろ」
はぁ。
俺、なんか悪いことしたかな?
今日はとことん運がないらしい。
返事をする変わりに俺は側の椅子に座る。
ぼーっと、床を見つめる。
本当に今日は疲れた。
タカさんも手早く身支度を終え、俺の頭をポンポンっと叩く。
「お待たせ。帰るぞ」
黙ってタカさんの後をついていく。
「お疲れ様でした~。ゆうと連れてお先しま~す」
タカさんがスタッフに声を掛ける。
「すみません。お疲れ様です」
俺も、みんなに声を掛けてタカさんと共に歩く。
「「「お疲れ様でした~」」」
後ろから みんなの声が聞こえた。
振り返り、笑顔で頭を下げてから、タカさんと俺はお店を後にした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
21 / 354