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ゆう49
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目の前のともが大きく身体を仰け反らせている。
おそらくゆうの指が前立腺を捕らえたからだろう。
ゆうは確認するように同じところを繰り返し攻めた。
「はっ…あ…あン…んくっ…」
その動きに合わせるようにしてともの中心は徐々に膨らみを増していく。
間違えなく感じているのが見て取れる。
それでもやっぱり自分が感じていないことに、ゆうは複雑な気持ちだった。
「…ん、、ゆ…う、、?」
その微妙な心の動きを感じたのか、ともが不安そうにゆうを仰ぐ。
ゆうは少し寂し気な表情をすると静かに指を引き抜いた。
「んぁ…っ、、??」
ともの心細気な声が漏れる。
「…ごめん」
もう何度目だろう、こうやって謝るのは。
ゆうは深く息を吐いた。
「やっぱり感じない、、」
ゆうは顔をクシャリと歪ませた。
嬉しいような悲しいような何とも言えない気分にどうしていいのかわからなくなる。
快感を共有することでともとひとつになれる実感をより強く感じられていた。
でも一方では知らなくていいこともいっぱい知って、互いにたくさん傷ついた。
こんな能力、早く無くなればいいのにって思ってた。
思っていたけど、、これでともを自分に縛り付けておくことが出来なくなってしまったのだ。
また一人になってしまう…
ふわっとともの手が頬に触れ、ゆうは涙でぼやけたともの顔を見る。
「ゆう、僕のこと好き?」
「…………好き…だよ」
ともの目が真っすぐに自分を見つめ返しているのがわかる。
「それは…恋愛感情?」
もちろん、恋愛感情に決まってる。
「……っ」
決まってるはずなのに…
何でそうだと言えないんだ?
喉まで出かかった言葉を飲み込む。
以前の純粋な気持ちはどこに行ってしまったのだろう。
自分は何に執着していたのだろう。
自殺未遂まで起こして、一体何がほしかったのだろう。
ふとまさとの顔が浮かぶ。
今は避けられているけれど、自分がこうしてともと対面できているのは紛れもなくまさとのおかげなのだ。
仲直り…したい。
あの居心地のいい時間を取り戻したい。
幸せを感じたい…
いつしかゆうにとっての幸せはともと一緒に過ごした過去ではなく、まさとと過ごす今の時間になっていたのだった。
そうだ、俺は一人じゃない。
そのことに気づいてハッとする。
静かにゆうの様子を見ていたともがフッと笑った。
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