アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
勘違いするなよ?
-
背後に期待の眼差しを感じながら、
目的の場所へと足を進める。
「ていうか友達と行ったりしなかったの?」
俺の問いかけに仁科は一瞬困ったような顔をした。
「あぁ、友達は少ないから」
あ、地雷ふんじゃったかな....?
友達がいないとは思っていたが本人も自覚しているとは。
じゃあ友達と食べ歩いたこともないってことか、
それはすごい寂しい。
「一人じゃ入りづらくてな。
初めて行くのが綾瀬と一緒で嬉しい。」
はじめて....か....
仁科がこうやってマ○クに言ったことがなかったり、
スイッチが入ればよく喋ったり、
ちょっとした表情を見せるのを俺だけが知っていると思うとなんだか面白い。
仁科は無口で何を考えてるのかわからなくて俺の中ではまだ苦手の部類に入るけれど、
悪いやつではないと分かるし、
友達としてならやっていけそうな気がする。
友達としてなら。
「べつにそんくらいならいつでも付いってってやるよ」
「.....!」
つい口をついて出てしまった、
いや勘違いするなよ?
これは仁科に心惹かれてとかそういうのでは決してない。
ただ友達としてならという俺の遠回しな言葉。
「嬉しい...」
「....っ」
目を細めてすごく幸せそうに言うものだから
なんだか変な気持ちになってしまった。
可愛いとか絶対思ってない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 17