アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
15
-
「帝……シャツ……っ!」
馨は落ちたシャツを目で追っていた。そんな、ふいに視線を向けた時。
撮影スタッフのまだ向こう側にいる三津田の顔が目に入る。悲しそうに、苦しそうに、顔を歪めていた。
その顔に馨はハッとして、目が離せなかった。なぜだろう。あまり見ないのに、いや、それだからこそなのか、心臓が鷲掴みされたような感覚になって、いつの間にか涙が一筋伝っていた。
「馨」
どこ見てんだ、と帝が馨の首筋に顔を埋める。そのままチュクチュクとキスを繰り返し、小さく口を開いた。
「ああ、みっちゃん……すげえ顔」
みっちゃん。
三津田の名前に、馨はやたら大きく反応を見せた。
「けどさあ、他の男の顔見ちゃいけねえだろ」
「っ、あ……?」
じゅ、と皮膚を吸われ、僅かな痛みに眉を寄せると、中心部から帝が抜けていく。熱がなくなった孔はみるみる冷えていき、入口が何度も開閉するのと、グズグズに濡れているのが嫌でも感じ取れた。
「なあ、馨……見てもらおーか」
帝はそう言い放った後、密着させていた身体を離れ、椅子に座った。
「何……?」
と、状況を把握出来ていない馨を目の前に立たせて、カメラの方へ向くように誘う。
「はい。そのまま腰下ろして」
美しく弧を描いた唇。
馨は一瞬目を見開いたが、元のとろんと蕩けた瞳に戻って、ゆるゆる手探りに腰を落とす。
「なあ、早く」
「あ、あ……」
切先を宛てがえば、何事もなくズブズブ飲み込んでいく。しかし、弛むことを知らず、帝の形を覚えた柔らかい肉は、蠢動しながらも帝を絶妙に包み込む。
まだ半分かというところで、浅くゆらゆら腰を動かし始める馨。眺めがいいのは確かだが、正直に言えば、それでは足りない訳であって。
「焦れったいな」
帝の額に、汗が滲んだ。
なめらかな馨の太腿に手を滑らせ、膝の裏を持って片脚を抱える。そして、もう片方も同じようにすれば、深く繋がることは簡単であった。
「ああぁーっ! ひ、あ……あん、深い……ん」
「んっ、……はあ、全部入った。ほら」
結合部の縁をなぞると、一生懸命に酸素を求めている唇が震えるのが見えた。
馨の身体を支えるのは、帝の腕と結合部のみ。自重で最奥まで深く抉り、幾度かの絶頂の名残もあるのか、馨は帝の胸に背中を預けて、ぐったりとしていた。
それでも、敏感に蠢く内壁に誘われて、帝は抽挿を開始する。
「ぁっぁっ、奥、きちゃう……あう、帝……みかど」
「はは、すげー締まる。見られて、興奮してんだ……ほんと、やらしー」
興奮してるのは、帝のほうだった。絶頂まであまり余裕がなく、本能的に馨の身体を求めている。さらには、馨が自分の手によって乱れている、と思うと、堪らなかった。
愛液が溢れてきているのではないか、と思うくらいに、ぐちゅぐちゅと淫靡な音を奏でる蜜孔。
射精して、もっと中がドロドロになればいいのに。
帝のピストンが速くなる。
「ちが……あ、あんっ、だめ、あたるっ、んんっ」
「ん、どこが馨のイイトコ? 言ってみ?」
「お、く……奥っ、あーっ、そこっそこっ」
「へえ、奥好きなんだ? やっぱり素質あるじゃん」
「んっ、ん……あう、イっちゃう、イっちゃうよ……」
「いいよ、イけよ。俺も、出すから」
お互いに、絶頂の瞬間を確かめあって。ビクビクと大きく身体を痙攣させる馨の中に、帝の迸りが放たれた。
(中、出された……熱い……)
馨のように何回も射精していない帝のものは、長く感じられた。絶頂の寸前、両足を降ろされて、空いた腕で馨を強く抱き締めてきて、馨自身、驚くと共に愛おしい気持ちが溢れた。そんな仕草が、とても嬉しくて仕方がなかったのだ。
「すき……帝、好き」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 37