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0.プロローグ
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シュボッ…
遠くから嫌な音がする。
身体の震えを抑えるために、僕は目を瞑って静かに息を吸った。
開いた窓から吹き込む風に流れて白い煙が僕の鼻を通った。
「コホッ…」
聞こえないように、小さく小さく噎せた。
すると、ガンッと机を蹴る音が鳴り足音がこちらに向かってくる。
大きな影が僕の身体を隠す。
と同時に腕を強く掴まれた。
「おいッ!!!!!!!!うるせぇんだよ!!!!!!!」
「ごめんなさいおとうさん、ごめんなさいッ…!!」
涙ぐみながらおとうさんの顔を見るとおとうさんはニヤリと笑ってこう言った。
「ごめんなさい!!…それで許される世界だったらせわねぇよなぁ!!!」
「…ッ!!!ごめん、なさい…」
おとうさんは吸っていたものを僕の腕に押し付ける。
熱くて、叫びだしそうなのを我慢して僕は謝り続けた。
おとうさん。
僕、いい子になるから。
おとうさんが怒らなくていいように静かにする。
苦しくても熱くても我慢する。
おとうさんの邪魔にならないようにする。
だから……
僕を愛して。
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