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どれくらい走っただろう。裸足の俺を気遣ってかずっと俺を抱き上げたまま走っている真琴さん。部屋にいた時は昼間だったけど外の景色はもう夕焼け。少なくとも2時間は走ってると思う。
「真琴さん...もう、大丈夫...休も...?」
「おう、もう少し待ってろ!」
これだけ早いスピードで走ってるのに息切れ一つしていない。陸上部だったとは聞いてたけどここまで走るの早いなんて知らなかった...
「ど、どこ行ってるの...?」
「俺のダチの家...昨日話はしといたから大丈夫だ」
「俺が真琴さんと一緒に逃げるって分かってたの?」
迷う事無くどこかへ向かうように走る真琴さんがどこかを目指して走ってるんだろうなとは思ってた。だけど俺が真琴さんと一緒に逃げるかなんて分かるわけがない...
「いや、拒否られても連れ去るつもりだったからさ」
「...そ、っか」
俺に向かって微笑む真琴さん。その顔に胸が苦しくなってドキドキする。さっきキスされたのを思い出してしまう。真琴さんは俺の事...どう思ってるのかな。驚かす為にしただけ...なのかな。
「よし、着いたぞ幸斗!」
「え、あっ...うん」
着いたのは小さい家。ううん...俺の家が大きいだけでこれが普通の大きさなんだろう。いつか好きな人が出来てその人と結婚出来たら、こういう普通の家に住みたいなって思ってた時もあった。
ピンポ-ン...
ガチャッ
「真琴...待ってた、入れ」
「おう、ありがとな」
真琴さんに抱き上げられたまま、出てきた男の人に言われて家の中に入った。
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