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お迎え
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で、とりあえず着る俺。ウィッグ被る俺。やべぇどっからどう見ても女だわ...とか思う自分にすら悲しい。
「...爽和に胸無いのが唯一の救いか」
胸とかあったらパッドとかめちゃくちゃ詰め込んだブラしないといけないんだろうし。爽和はまな板だからそんな必要は無い。今日1日、頑張るか...特に放課後。
ピンポ-ン...
「え」
珍しいなこんな朝っぱらに来客なんて。もう学校行かないと遅刻な時間なんだけど...
ガチャ
「はー...い?」
「やぁ、おはよう爽和」
え、誰。キラッキラしてるよ。少女漫画に出てくるイケメン王子並みにキラッキラしてるよ。爽やか系イケメンがあんな男勝りな爽和に何の用...いや、今は俺が爽和なんでした。
「え、えぇーっと......」
「どうしたの?早く鞄持っておいで...遅刻するよ?」
「あああ、はい」
よく見りゃいつも俺が着てる男物の制服。同じ高校で迎えに来て名前呼び捨て、恐らく先輩...弘樹先輩?いやまさか。ヤンキーだぞ。あんなん爽やかの塊(意味不明)じゃねぇか。
「よし、行こうか」
「は、はい」
鞄から鍵を取り出して家の鍵をかける。その鍵を鞄にしまって後ろを見ると、何か爽やかさんの顔が近づいて来る。
ドンッ
「え゛」
何故壁ドンされてるんでしょうか俺。いや、正確にはドアドンだけど...とかそういう問題じゃない。こんなの弘樹先輩に見られたら死ぬぞおい。何してんだ爽やかさん。
「髪、ハネてるよ...寝癖?」
「え?あっ...あー...へへ」
「ふふっ」
誤魔化した...笑って誤魔化したぞ。何、寝ぐせ直すために壁ドンしてきたのかこの人。てかこの人...めっちゃ綺麗な顔してんだけど。
さぁ...っと少し風が吹いた時、ほのかに爽やかさんからミントの匂いがした気がした。
「よし、直った...行こうか」
「はいっ」
一瞬、爽やかさんが手をついたドアを見ると少し凹んでたのは見て見ぬフリした。俺は何も見てません。
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