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伏見の時
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小さな歪みが大きな歪みを作ることなんてよくある。
じつは明日授業参観で、明日授業参観と親に告げていなかっただけで、盛大に怒鳴られたりするもんだ。
有利な方へ確実な方へ
無利益な方へ辛辣な方へ
対照的な痛みに同時に襲われるなんてよくあることだ。
美咲に甘い言葉を無理やり吐かせているんじゃないのか。その言葉は全て偽りではないか。
「………お兄ちゃん」
ボソッと美咲が呟いた睦まじい言葉にほだされそうになる。いや、ほだされている。
「………伏見」
「っ…!!」
ばっと体をベッドからお越すと、ドアを開けた実の兄である悠一が堂々と立っていた。
きっと、リビングには智和がいる……。
「…お兄ちゃん、どこいくの?」
まだ、寝惚けている美咲に謝罪の気持ちを込めて頬にキスをする。
「なに、悠一…オニイサン?」
嫌味を込めに込めて言ってみた。
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