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「……………となると、もし事件性があるなら
織田先輩たちが一緒にいる可能性もありますね。」
「そういうことだね…。でも断定はできないよ。
なんせ目撃情報が無いんだからね。」
「ちょっと、蓮!白菜とりすぎ!!!」
「それ言うなら先生だろ!肉ばっかり食べてるもん!」
「若者には野菜が足りねぇんだ。
俺がかわりに肉を食ってやる。」
「先生だって若いじゃん!!!」
エースが声を上げた。
「うるさーーーーい!!親睦もいいけど
ちゃんと話聞いてんの?!」
「わっ、はい、聞いてます!!」
稔が呆れ顔で話す。
「話をまとめると、陸さんは今日、
外から帰ってくるということであるが、
まだ帰ってきていない。
そして海さんが朝から連絡がとれなくなっている。
もし、この二つに関連があるなら……、
二人は一緒にいて、かつ海さんは連絡を
することができない状況にあるかもしれない。」
それに類が言葉を付け足す。
「三条の言ったことは説にすぎないが、
海に関しては何かあったことは
間違いないだろう。でなきゃ、
愛しの新田からのメッセージに
何の反応も示さないわけないからな。」
類の言葉に一同がうなずく。
空が口を開いた。
「俺、海さんのことが心配で今にも胸が
張り裂けそう……。でも、何も分からない以上、
できることはわずかしかない。
……でも、今、俺には皆さんのような
仲間がいる。
明日も陸さんと海さんがいなかったら、
そのときは………
協力よろしくお願いします!」
それに対し、皆が口々に答える。
「あたりまえだ。何年お前と一緒に
いると思ってるんだ。」
「もち!空の助けになるなんて嬉しいことねぇぞ!」
「生徒たちのことに大人が口出しを
するのもなんだが……見過ごせないんだよな。」
エースが空の手をぎゅっと握る。
「僕は会長のことも心配……。
だから僕からもお願い。
……もし、会長が副会長に悪いことしたら
叱った後には許してあげて……!」
「それは僕じゃなくて海さんに言わないとですね!
大丈夫、海さんならちゃんと受け止めますよ。」
「よし、もう一度カンパイだ!!」
皆が笑顔でグラスを持った。
その後は結局親睦会となり、
大盛り上がりのまま幕を閉じた。
一年生たちはそれぞれの部屋へ戻っていった。
そして類とエースは一緒にシャワーを浴び、
そのままベッドで抱き合いながら眠りについた。
このときエースはすっかり忘れていた。
陸から聞いた”最終手段の計画”と
陸からもらった鍵のことを…………。
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