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エースは自習室に昨夜の親睦会の
メンバーを集めていた。
「ごめんね、みんな。
落ち着いて聞いてね。実は僕は
会長が重要な手がかりを残していることを
思い出したんだ。
一個目は会長が僕に話してくれた
”最終計画”について。これにより
副会長が会長と一緒にいることは確実。
”最終計画”とは、会長が
新田くんから副会長を引き離すこと。
物理的にね……。
その手段は幽閉……または監禁。」
「ヤンデレ化してんじゃん……。」と蓮がつぶやき、
エースはその言葉にうなずく。
「僕もその時はさすがに会長が怖くなったよ。
でもね、二個目の手がかりである、
この”鍵”を僕に渡してくれた時の会長は
どこか違っていた。
なんかいつもの会長より小さく見えたんだ。」
あ、と空が声を上げた。
「そんな感じのことを最近海さんも言ってました。
”懐かしい”って目を細めながら…。」
稔が腕を組む。
「前の陸さんと今の陸さんは、
もしかして正反対だったのか?
だとすると、その転換ポイントに
海さん絡みのことがあったんだ。」
類がだろうな、とつぶやく。
「エース、場所は聞いていないのか?」
エースは類からの質問に困惑した。
「それが……場所は教えてくれなかった。
けど、この”鍵”があうところさえあれば……。」
エースは鍵を机の上に置いた。
「この鍵は見たことがないな……。
学校のものじゃないんじゃないか。」と類が言った。
皆の意見が”学校外”に落ち着きそうなとき、
蓮が待ったをかけた。
「この学校の地理に詳しい人たちが
いるんじゃないっすかね?」
エースと稔が声をそろえてその人たちの名を呼ぶ。
「生徒会実働部隊!」
すると自習室に一気に実働部隊の
面々がなだれ込んできた。
「すご……っ。」
「君たち、この鍵があう場所を
校内から見つけるんだ……!」
「御意!!!!………あっ!」
「ん、どうしたの?」
メンバーのうちの一人が鍵を見て
声を上げる。
「いえ……、私の記憶違いでなければ
その鍵のかたちに見覚えがあります。
たしかあの件で会長とともに……。」
「ほんとに?!」
空たちがいっせいにそのメンバーを見る。
「じゃあ早速……」
「駄目です!」
エースの言葉をメンバーが遮った。
「何があるか分かりません。
エース様を危ない目にあわせられません。
どうか我々におまかせを。」
「………うん、わかった、
場所が分かったら早急に連絡してね!」
「御意!!!」
そうして実働部隊は自習室から出ていった。
”ありがとね”と、エースは実働部隊に深く感謝した。
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