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デートをしよう
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「…………」
「いい加減機嫌直せよ、梓」
「だ、だって、お前……あ、あんなこと……」
雰囲気に流されてしまっていたけど、俺は千隼と……き、キスをしてしまったわけで。
何か乙女思考になってたり、乙女の反応になってたり、とにかく恥ずかしいのだ。
「はぁ……俺が悪かったっての。だから機嫌直せ」
「……分かった」
「ん、じゃあ行くか」
「行くってどこ行くんだよ?」
千隼はそっと、人差し指を唇に当てて微笑む。
「ひみつ」
……ずるい。
千隼に連れられ、着いた場所は『スマイル』という本屋だった。
「千隼、欲しい本でもあったの?」
「俺は本とか読まねーし。ただ、お前が好きだろ?」
確かに、俺は本が好きだ。
特に『瀬野 夜兎(せの やと)』という作家が書く小説は大ファン。
でも、千隼は俺の為にここを選んだのか……?
「……あ、ありがと」
「ん」
ほんのちょっとだけ、嬉しかったりしないでもないでもない……。
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