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遊園地
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そこに立っていたのは、間違いなく晴くんだった。
「晴くん……良かったっ」
ギューッと晴くんを抱きしめる。強く強く、それが本当の現実か確かめるように
「あずさ、千隼兄ちゃん、ごめん、なさい……」
「たくっ……もう勝手に居なくなるなよ?」
「うん……」
ギュッと俺に抱きついてくる晴くんをもう一度抱きしめる。
「晴、それなに?」
千隼の問いかけに俺は再度晴くんを見る。すると、その手には青色の風船が握られていた。
「あずさ……に」
「……え?俺に?」
ずいっと差し出された風船。それにあ、と晴くんとした会話を思い出した。
『昔、貰いそびれたんだ』
もしかして……この風船を俺にくれるために……?
「ありがとう、晴くん……!」
ニコッと笑えば、晴くんも同じように嬉しそうに笑った。
「それにしても晴、今までどこに居たんだ?」
千隼の問いかけに晴くんにニコッと笑う。
「クマのお兄さんと一緒に居たよっ!お兄さんね、風船くれて、ボクと遊んでくれたの!」
クマのお兄さん……着ぐるみの人かな。
「あ!クマのお兄さんがね、あずさに伝言だって!『またね』って!」
「またね?なにそれ、梓知り合い?」
「え、知らないけど……」
俺の知ってる人が中に入ってたのかな……
「ーーまたな、あずさ」
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