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温泉旅行
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「……宿って、ここ?」
「そうだけど。何、もしかして想像してたのと違った?」
まぁ、結論から言うと違うけど……
目の前にドンと構える宿屋は木で出来たボロボロ宿。
見た目はもはやお化け屋敷だ。
「……あっれー梓くん怖いんですかー」
「は、はぁ!?こ、怖いわけないだろ!」
「その割りには足、生まれたての小鹿みたいに震えてっけど」
「はぁ!?き、筋肉痛だし、バンビの練習やり過ぎただけだし!」
俺は決して怖いわけじゃない。
こんなボロボロの建物でも……カラスの目がギラギラと光っていようが……
さっき2階の窓に何か黒い影が見えたような気がしても……
「こ、怖くないに決まって「わっ」ふぎゃぁぁ!」
「ぶはっ、なにその声」
ケラケラと笑う千隼にどうしようもなく殺意が湧く。
一発肩をどついてやった。
「それより早く行くぞ!に、荷物置いて温泉に入る!!」
つーんとしながらボロ宿の中へと足を踏み入れる。
「ほーんと、素直じゃねーなー」
そんな事を言う千隼をキッと睨んでから再び足を進めた。
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