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素直になろう
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「……も、もう離せよ……」
逃げようとジタバタするが、一向に離そうとしない千隼。
それどころかさっきよりも強く抱きしめられている。
「無理、梓と離れたくねーんだよ」
子供みたいに拗ねた言い方で、お気に入りのおもちゃを取られまいと俺を抱きしめる千隼に、キュンとしてしまった。
ほんと、ずるい……
「お前はそう思わねーの?」
悲しそうな千隼の目に「うぐっ……」と言葉を詰まらせた。
俺はそんな千隼の手をギュッと握り、まっすぐ向き直る。
「お、俺だって……離れたく……ないし」
「……煽んな、馬鹿」
「!千隼、っん、んん……!!」
噛みつくようなキス。でもそれは甘く甘く、とろけるような優しいキスだった。
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