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話をしよう
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ぱち、と目を開けると見慣れない天井が目に入る。
この独特な匂いはどうやら保健室、らしい
「……ち、はや?」
右手をそっとカーテンに映る影に伸ばす。
「あずさ」
その声にピタッと手を止める。千隼じゃない、この声は……
「……彪真?」
「ん、オレ……なぁ、あずさ。少しだけでいいから話がしたいんだ」
「話……」
俺たちはカーテン越しに会話する。話、それは多分あの頃の事だと思う。
「……うん、分かった」
いつか話さなきゃいけなかったこと。
それが今になっただけ、そう思っていても手は情けなく震えていた。
千隼が居ないと、こんな不安なんだ……
「っ」
駄目だ。俺、ちゃんと……彪真と向き合うんだ。
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