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第一章 NO.1
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初夏の晴れた昼下がり、ある高層マンションの13階赤ちゃんの笑い声が響いていた。覗いて見ましょう。
赤ちゃんと絨毯の上でじゃれて居る男が一人、背は小さいが顔は凄く整っている。
一言で言えば「美少年」。
それを愛おしそうに見ているのは、男でも二度見するほどのイケメン、街に行けば逆ナンは、確実にされるであろう。
皆さんは、御気づきになりましたか?
この家には、男しかいないのに、
何故、赤ちゃんがいるのか、と。
2041年
男が赤ちゃんを産める様になった。
昔は、同性愛者というだけで軽蔑されていた。今もそうだが昔程ではない。
数年前に日本でも結婚出来る様になった。
やはりというか、子供が欲しい人が子供を産める身体に出来ないか、と研究会に尋ねたところ2041年に子供を産める身体に出来る薬が出来た。
この家の二人は、1年前に結婚した。
赤ちゃんを産んだのは、美少年の 藤堂 藍(とうどう らん)元不良。
旧姓 見付 藍
藍の結婚相手の
藤堂 航夜(とうどう こうや )元生徒会長
この二人馴れ初めは、また今度。
私達は、この二人を長い時間をかけて観察して行きましょう。
「キャッ、キャァ」
「何でそんなに機嫌いいんだ?」
「ん、キャッ!」
「あ、ちょっ、登るな。………
…いっ、髪引っ張んな!」
絨毯の上で、藍によじ登って遊んでいる赤ちゃんの名前は「好流」
名前をつけたのは、藍だ。
航夜の夜を取ってつけた名前、読み方は、そのままヨル。
「航夜、ちょっと助けて!」
「好流。俺の藍だ勝手に触るな。」
「キャウ!」
好流は、反抗する様に声になっていない奇声を発した。
「ん?文句あんのか?」
「おまっ!///何言ってんだよ!」
藍の顔が真っ赤に染まった。
「顔真っ赤、かわいー」
それをからかう様にでも、煽る様に色気を含ませた笑顔で藍に寄って行く。
「やめろ!……こ、こっち来るな!」
「本当、可愛いね。………愛してるよ。」
藍の耳元で甘く呟いた。
「来んなよぉ~///」
「…恥ずかしいの?」
膝の上に好流を乗せたままの藍を抱き寄せた。
「しねっ!」
「酷いな~…今日の夜にお仕置きしなきゃかな?」
怪しそうに笑った。
「やだ!」
今までに何度かお仕置きをされてきた藍にとっては、恐怖でしかなかった。
「じゃぁ、なんていうの?」
「………ご、ごめんなさい、いい…子だからゆ、ゆるして。///」
これは、悪い事した時の決まり文句
高校生の頃、航夜に教えられたものだ。
「ん、いい子。」
顔を真っ赤にして俯いてしまった藍の頭をあやす様に撫でていると。
「キャッ!」
「わぁっ!好流っ!どうした?」
甘い空気を壊す、奇声をあげたのは、好流だ。
それを、利用し恥ずかしさから逃れようとする藍を可笑しそうに航夜は見ていた。
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