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布団は友達
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はああああぁ、と歓喜の溜め息を吐きながらベッドに身体を沈めると、猫背な背中が伸びて気持ちが良い。これぞ一日の終わり。
「布団は良いなあ、あったかいし、気持ち良いし、幸せになれるし。俺もう布団が恋人でも良いやー」
もういっそ結婚したい。布団と結婚出来るように法律改定してほしい。なんて下らないことをにやにやしながら考えていたら、少しむっとした声が上から降ってきた。
「ちょっと。仮にも恋人の目の前でそんなこと言う?」
「えー、なに、布団にもやきもち妬くの?」
「うん、妬くの」
にこり。そいつは余裕の表情を浮かべている筈なのに、謎の迫力が有るのは何故だろうか。
「それに、布団が恋人になったって、布団は誰でも中に入れる薄情な奴なんだから駄目だよ」
謎の迫力を醸し出したまま謎に力説するそいつを見ていたら、どんだけ俺のこと好きなんだよ、と思ってしまい、ついふはっと声を出して笑ってしまった。
「お前可愛いな」
「な、なにそれ、なんで笑うのさ」
笑みが崩れて戸惑うそいつを見ながらまた可愛いと呟けば、そいつは遂に赤面した。頬が林檎のように真っ赤でとても可愛い。
「ま、俺には可愛い恋人が居るから、布団は親友ポジションにしとくよ」
「ばか……でも、好き」
先程とは違う、ふにゃりとした可愛い笑顔でそんな事を言うから、俺はそいつの腕を掴んでベッドの中に引き入れた。そして離れないように腕を背中に回してぎゅっと抱き締める。
「俺も好きだよ」
そう告げると、俺の可愛い恋人は嬉しそうにキスのプレゼントを贈ってくれた。
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