アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
三つ子
-
僕は3人の後ろをびくびくしながら、ついて行った。
廊下の端の方まで行くと、3人はくるりと回って僕の前に立つ。
そして、
「ごめんね!本当ごめん‼」
と、急に謝られた。
「へ?何が?どうして謝るの?僕、何もされてないよ?」
驚いて、そう聞くと、
「さっき、目立たせちゃったから
あのさ、俺ら知ってたんだ、琥波瑠君が目立ちたくないって
目立たないように代表の挨拶もしなかったんだよね?
なのに、俺らの勝手な判断で、目立たせちゃったから」
真剣な表情で3人が代わる代わる言った。
ああ、そういうことか。
目立たくないのは、そうだけど、謝る程の事じゃない。
「いいよ、全然
謝ってくれてありがとね。」
「あー、よかった。
あのね、アイツ酷いんだよ!」
「アイツ?」
「挨拶してた奴。」
「何で?」
「主席がどうとかは、言わないけど、みんなに琥波瑠君の悪口言って
んの!」
「悪口?何で?」
「琥波瑠君が1人だから、アイツはギリギリ優ぐらいなんだろーとか
同じクラスにギリの奴がいるとか、さいあくーとかって言ってたん
だよ!
あと、見た目の事とか・・・」
最後の方は声が小さくなって、申し訳なさそうな声になる。
気を使ってくれているんだろう。
「そっか、ありがとね。止めてくれて。
僕の見た目の事分かるの?」
「うん、アルビノっていうんだよね?」
「うん、そうだよ。
あんまり、気にしないでね。
あとさ、琥波瑠君じゃなくて、琥波瑠って呼び捨てでいいよ!」
「うん!琥波瑠、教室戻ろ!」
「早くしないと、自己紹介の時間が始まっちゃうよ!急ご!」
そう言って、廊下を走り出した3人を追いかける。
いい友達ができて良かった‼
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 28