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TABOO2
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あれから10年も経ったのに、ステーキ屋さんは変わらなくて
オレ達が入って行くと、店主は直ぐに奥の目立たない席に案内してくれた
そう・・・ 10年前もこの席だった・・・
気構えていると潤がメニューを見て
潤「え~っと・・・ ヒレにすっかな~・・・ 翔さんは?」
翔「サーロイン・・・」
・・・拍子抜けだ コイツ全然緊張感なしっ
肉を頼んで食ってる時も適当な話しかしなくて、何だかおちょくられてる気分だ
最後の1口を食い終わって
潤「あ~~~うまかったぁ~ ねっ?翔さん」
翔「あぁ・・・ だな?」
大切な話だから食い終わってからなのかな?と思ったら
潤「明日もあるし もう帰りますかー」
ニッて笑って さっさと店を出てしまい、オレが奢るはめに・・・ まっいいけど・・・
オレが店を出ると、潤はもうタクシーを捕まえていてオレにブンブンと手を振って早く来いとジェスチャーする
・・・あそ 本当に帰るんだ 何だよ話しねーじゃん
はぁ?別に期待なんてしてねーよ?潤にそうゆう気持ちでいられるの オレだって心苦しいだけだから
でも・・・
オレがタクシーに乗り込むと 潤がオレのマンションの近くまでを説明してる
まーご丁寧に オレを先に降ろしてくれるんですね?
当然だよな?オレの気持ちを弄んで・・・
いや・・・ 別にオレに気持ちはないけど・・・
でも・・・ 潤を大切に思う気持ちは勿論深ーくある
その大切な潤に辛い片思いさせてるんだなってゆー罪悪感をオレだって背負ってきたんだぞ?
もう直ぐ オレの家に着く 潤をキッと睨むと
オレの視線に潤が真顔で答える
潤「なにその目?いいねぇ~もっと睨んで?」
コイツ真顔で・・・/////
何故か頬が熱くなって オレが視線を逸らした
なんだよこれ?ちょっとドキッとしちゃったじゃんかっ///////
オレは別に・・・ ちげーよ?ただコイツが男前なだけで 別に変な好意はオレにはない!断じてない!
目的地に着くとオレは小さく「じゃあな」と言って車を降りた
夜の空気を胸に吸い込む 冷たい・・・ 夜の空気はもう冷たいな・・・
帰ってフロ入って飲んで寝ちゃおう
よくタクシーを使うから 自惚れかもしれねーけど タクシーの運転手に自分のマンションここです
って教えているような感じが嫌で いつも手前で降りてマンションまで歩く
くっそう~・・・
ヘッドスパは気持ち良かったし、ステーキは美味かったのに 心が晴れねー
マンションンのエレベータに乗って 自分の階を押してドアが閉まる直前に
手が伸びて来て 中に身体を滑り込ませて来た人がいて
驚いて固まってしまうオレ
潤「はぁ~・・・ 間に合った♪」
翔「なっ・・・おまっ・・・なんだよっ?ビックリすんじゃんっ 刺されるかと思ったじゃんっ」
潤「はっはっはっ ビビりだな~翔さんは~」
ちょっと広めのエレベーターの中で壁に寄りかかって 少し離れて立っている潤が オレを品定めでもするような目で見て来るから
また・・・ 頬が熱くなった・・・
翔「うっ・・・うるせーっ/////」
そんなオレを潤が「くすっ」と笑ったから また睨んでやった
潤「ひでーよ~翔さん タクシー代を払ってる間にズンズン歩いて行っちゃうんだもん」
翔「は?だってオマエ一緒に来るなんて言わねーし・・・」
オレの階に着いてエレベーターのドアが開いた
潤がオレの二の腕を掴んでグイグイ押しやるように部屋まで歩いて行く
足を縺れさせながら歩くオレ
潤「帰るわけねーじゃん まだ・・・ 大事な話が残ってんだろう?」
翔「はぁ!?オマエがもう帰ろうって言ったんだろうがっ」
イラついて 鍵がなかなか開かない 潤がクックっと笑いだす
潤「オレが帰ろうかーって言ったらさ?翔さん寂しそうな顔したね?タクシーの中でオレを睨んでる目とか もうっマジ堪まんねっ」
何言ってるの?コイツ 鍵が開いてドアから自分の身体だけ滑り込まして
潤を追い返そうと思ったら 結構な力でドアを抑え込んで潤が入って来た
翔「おまっ・・・ 帰れよっ 話なんかねーよっ!」
強めに言ってやったのに ギュウっと身体が拘束されて
あ・・・ オレ抱きしめられてる?オレ・・・ 潤に抱きしめられてる?
まだ灯りも付けていない真っ暗な玄関で なにこれ?
潤「帰らねーよ?オレは話があるから」
抱き合ってる平らな胸から 心臓の音が聞こえちゃいそうな程 高鳴っている//////
潤「翔さん・・・」
翔「・・・・あ?//////」
潤「好きだ」
身体だけじゃなくて、心まで持って行かれそうに グラッとオレの中で何かが傾いた/////
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