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眠れ
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「ほら、また嫌がる」
旭がガキに手を近付けると嫌がってか顔を背ける。旭が傷を触りすぎたのか抉ったのか、塞がりかけていた傷から新たに流血していた。
「傷触りすぎたのは謝るから~」
「黙っとけ。ほら、じっとしてろ」
傷から零れる血を拭ってやり、目に手をかざす。身体を強張らせたが、いちいち気にしちゃいられない。
「!?」
「ほら、」
また嫌がってか顔を背ける。そこまでして寝たくないのか…
「…クスリはやめとくか…副作用が出ても可笑しくないからな……」
ちっこいから、中学生か?まだ睡眠薬とかはあぶねぇか……
「?!」
「あーほらほら。ゆっくり息しろよ」
完全に目を覆って、抵抗する腕を旭が押さえる。
「ほーら暴れない暴れない」
「ほら、もうヨルだ」
ふっ、と肩の力が抜けた。そっと手を退けると、あどけなさを残した寝顔しかなかった。傷が見てて痛々しい。氷雨に頼むのは癪だが、背に腹は変えられんしな。
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