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いざ、本家に 2
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「彗~それ持ってくの?」
俺達が贈ったぬいぐるみから、白い猫のぬいぐるみを厳選して持っていくらしい。厳選って言うのは比喩に近い。
「まぁいいんじゃないか?彗、気に入ったか?」
[ライオンにあさひ、黒い猫によづきって付けた]
と、ドヤ顔で言う。俺達を萌え殺す気かコイツは。確信犯なのか、天然なのか。
「じゃあ氷雨は?」
「よせ。ここで話し込んだらキリがないぞ」
助手席でもいいが、そうすると旭が後ろから五月蝿いので、後部座席に彗を座らせた。バックミラーで確認もできるし、そこそこ遠いので横になって寝てもいいように。
「じゃ、行くか」
「ちょっと遠いから、寝てていいよ」
「!」
拒否と言いたげに、首を横に振る。その強情はいつまで続くか……っと、なんか犯罪者くさいな。
「着いたー!遠い!!それほどでもないけど!」
「彗、着いたぞ」
やっぱり寝てしまったらしい。ぬいぐるみを抱え、あどけない表情のまま眠っていた。
「やっぱり。昨日興奮してて寝れなかったみたいだし」
「忍びないが、起こすか」
「よー。来たか」
「氷雨じゃん。お出迎え?」
「誰が野郎の出迎えすんだ。彗ならまだしも」
「あ、酷い。傷つく」
氷雨と旭のやり取りで目が覚めたのか、目を擦り、俺が呼びかけると漸く荷物と杖を持って降りようとする。
「荷物は持つから。お前は杖持ってろ」
猫のぬいぐるみは、自分で持ちたいらしい。そんなに気に入ったか。可愛いやつめ。
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