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リアン様はそのまま僕を抱きしめながら眠ってしまった……
僕は腕の中からスルッと抜け出すとテラスに出たそこには……
「カイー!」
姉さんがいた……
「姉さん……」
「カイ……一緒に帰ろ?今まで意地悪をしてごめんなさい……どうしても貴方を認められなくて……でも、失って初めて気づいた……貴方は私にとって大事な弟なのよ!」
と言ってくれた……
嬉しかった……僕はちゃんと愛されていたんだって気づいたから………
「うん……バイバイ…姉さん…」
でも、僕はリアン様が誰かといるところを見たくないから……
僕が姉さんがいる海とは逆方向に行くと……
「カイ!!待って!!」
と呼び止めていた……
でも、その声が急に止まって……振り向くと姉さんを抱えた魔法使いがいた……
「本当にそれでいいの?」
と聞いてきた……
「僕が選んだことだから………」
魔法使いの質問に答えたあと最後のお願いをした……
「魔法使い……最後に一つお願いを聞いてくれる?
僕のことを知っている人から僕に関するすべての記憶を消してください………」
そう言うと……
「代償は大きいよ?」
といつものように笑っていった……
「構わないよ………」
僕も笑って返した………
「了解……」
と魔法使いは一言言って海へと帰っていった……
そして、僕はリアン様のもとへ行き……
「リアン様………大好きでした……愛してました……でも、貴方には幸せになって欲しいから………」
そう言って唇にキスをして部屋から出た……
そして、崖に行き…………明け方を待った……
段々と明け方が近づいてくると体が光りだした………
そして……
短剣を胸に抱いて……
海へと飛び込んだ……
最後に一つ言葉を残して………
「 」
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さて………今頃カイ君は海の泡になったのかな〜
あぁ〜どうも〜魔法使いだよ〜
うん…カイ君は海の泡になったみたいだね……
まあ、代償も貰ったしお願いを聞こうかな……
俺はリアンから姉のルカからカイのことを知っているもの全員の記憶からカイの記憶を消しさった……
『これでいいのかい?カイくん………』
俺はそうぽつりと呟いた……
そして、日記にカイくんのことを記し本を閉じた………
あぁ〜カイくんからの代償は
『愛しい人への想い』
と
『カイくん本人の記憶全て』
を……
僕だって完璧じゃないんだ……
失敗して記憶が残っている人がいるかもしれない……
そう……リアンがうっすらと覚えているように………
まあ、リアンがきたら見せてあげようか………
これからが楽しみだよ……
〜人魚姫 終了〜
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