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三つ子とハナちゃん6
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そもそもなんで入学式の挨拶で入れ替わってたんだか。
昼休み終了のチャイムに慌てて教室に戻る三人の後ろ姿を見ながら、職員室の後ろ側に置かれた配膳車に洗ったどんぶりを返す。
結局、授業準備が半端なままだ。
「で、どうします?」
「なにがですか?」
食後の一服と引き出しから煙草を出すと、冴島もついてきた。
「今夜、呑みに行きませんか」
「まあ、金曜ですからね」
ゆったりと揺蕩う煙を目で追いながら答える。
しかし、強引にとはいえ、櫻井との約束もある。
「警戒してる?」
「櫻井をですか?」
するりと答えると、こらえきれないとばかりに冴島が噴出した。
「朔良先生、案外ガード甘いですよね」
「そうで、んぅ」
煙草を指先に挟んだまま、冴島の唇が朔良の唇に押し付けられる。
それはまた、押し付けられるだけで去っていく。
「今朝もされたでしょうに」
悪い大人の顔で笑って冴島が自分の口に煙草を挟む。
朔良は口を半開きにして呆けた。
「それとも、期待してる?」
その言葉に、煙草を揉み消して、冴島の右足を踏みつけた。
「イッて」
「保留で!」
勢い任せにそういって喫煙室を出た。
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