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反故にした約束とその代償5
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背骨を折りそうな強さに抗議しようと、身を反転させる。
容易にできたその行動に、櫻井の意図を感じた。
「いいかげ、んっ」
引きはがそうと肩口を押した右腕を取られる。
そのまま玄関の壁に叩きつけられ、深夜なのに音が響いた。
「いてぇ」
隣が空き部屋でよかった。
「俺は、アンタが好きだって、言いいましたよね」
暗い部屋の中で、櫻井の目が煌々と光る。
光りながら、不安げに時折揺れる。
息がつまり、胸が狭くなる。
直視していられなくて俯くと、その目が朔良の目を追ってくる。
ぞわと体が震えて、唇が戦慄いた。
「おれは、受け入れてない」
朔良の弱い言葉に、櫻井の手が力を込めた。
「いいよ、受け入れなくても」
唇が迫る。
硬く目を閉じる。
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