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日曜日の収賄。3
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予告通りケーキの箱を持ってきた三つ子は三人で円卓を囲む。
朔良の座る場所がないのだが、そこは四人兄弟の長兄。
そうなることは薄々勘付いていた。
「コーヒーか、紅茶か」
『カフェオレで!』
「お前ら遠慮ねぇな」
三人分の牛乳があったか冷蔵庫を覗く。
「残念、牛乳はせいぜい二人分だな」
パックを持ち上げ、左右に振る。
もともとそんなに飲む方でもないが、500パックだとなくなるのが早い。
「じゃあ俺、コーヒー砂糖だけにします」
言いながら髪の短い方の色黒が立ち上がる。
それが啓太であることは判った。
個別で話し出すとだれがだれかわかりやすい。
「勝手に皿とか出していいですか」
「いいけど、皿ねえよ。学食で飯食ってるし」
「先生、備品って知ってます?」
そういうと棚からカップと皿を出す。
さすがにここで三年間過ごしてるともはや勝手知ったる、だ。
「ホテルみたいだな」
小型の冷蔵庫もレンジもポットも備品だ。
その上、皿にカップに急須まであるとは。
「この学校金持ち学校だからなー」
「理事長先生金持ちだし」
いやいや、それはお前らの親御さんから学費で徴収してるんだろうよ。
とは思ったが、自分もその学費から給料もらっていると思ったから、口を一文字に結んでおいた。
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