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日曜日の収賄。9
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迫ってきているのは確かだが。
「なぜそれが露見してるんだ」
ついうっかり口を滑らせて、思わず手で口を覆ったが今更遅い。
吐き出した言葉は元には帰らない。
耳に届いた音は脳から消せない。
「あいつとの付き合い、短くないからね」
「中学んとき後輩だし」
「生徒会で世話になった先輩の弟だし」
「世話になった?世話した?」
立て板に水だ。
よどみなく流れるように奔流のように激流のように迸る三つ子の声に、誰が話してるのか一瞬わからなくなる。
『下僕にされた』
三人の声がそろって、そうだ、それだと肯定する声が高くなる。
「後輩を下僕扱いする先代生徒会ってどうなんだよ」
そしていつの間にか話題が変わっている。
そうか、冴島が会話をはぐらかすのが上手いのではなく、この三つ子が勝手に話を暴走させるのか。
「そういう生徒会だったんです」
啓太が笑って二つ目のケーキを手に取る。
「……眞澄に、持ってってやろうかな」
小さく独り言ちた声に妄想が強化される。
翔太と優太がにやにやしながら啓太を見た。
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