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甘いもの2
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全部見透かして笑んでいるような。
見てはいけない禁じられた色情をみたような。
逃げるように視線を外すと、朔良は首をかしげる。
「啓太は小松崎が好きなのか」
「はぁ、あ?え?」
疑問を投げかけたようにも、確定事項を確認されたようにも聞き取れる物言いに変な声が出た。
洗いかけのカップをうっかりシンクに落としそうになる。
朔良は首を傾げたまま、口元に煙草を咥える。
どうやら、啓太に対する遠慮が少し剥れたようだった。
「いや、え?す、きって……」
何度も一つのカップをスポンジでこする。
もう汚れなんて落ちているはずなのに、手を動かしていないと、動転してあらぬことを口走ってしまいそうだ。
あらぬこと。
ではない。
たぶん。
自分でも気が付いていて、そこに行き付かないようにいつもぐるぐる思考が回転してる。
「土産にケーキって、普通の後輩にもするもんか?」
たぶん、しない。
可愛がってる後輩ならいくらだっている。
部活の後輩だって可愛い。
小松崎以外の生徒会の後輩だって可愛いと思ってる。
でも、
「キスを、したことがあるんです。」
ぽつと、気が付いたら口走っていた。
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