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混乱の月曜日8
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こうやっていとも容易く唇を奪われてしまうのは、隙が多いからなのか。
「まあ、隙は突くものじゃなくて作るものだと俺は思ってますが」
どうやらそうではなく、冴島によって作られているらしい。
恐ろしいことだと思いながら、手の甲で唇を覆い俯いたまま冴島を見上げた。
「そういう顔してると、本当に喰っちゃいますよ」
「喰うのは臓物系だけにしてください」
視線をそらして吐き出すと、冴島の顔が再び迫ってきた。
「それは中まで喰っちゃっていいってこと?」
眼前に迫った眸が明らかな情欲の色を灯していて背中がぞくぞくと震えた。
次いで顔面に熱がこもる。
「えっろ!!」
「こんなエロいこと言わせるような顔した朔良に言われたくないねぇ」
ケラケラと笑いながら顔が去っていく。
再び煙草を咥えた唇に視線が行ってしまう。
「でも、本当に、一度くらいしてみようか」
「は?」
間の抜けた声で問うと冴島はふと短く煙を吐き出した。
それは空気中で霧散し、消えていく。
「宿泊行事が終わったら、頑張った褒美をください」
それが何を示すのかわからず、朔良の頭の中で疑問符が乱舞した。
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