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会長ってさ、変わってるよね。
唐突にそう話しかけられて、顔を顰めた。顔を顰めたのは話しかけてきた相手が間宮だったのと、話題に上った人物がよりによって会長のことだったから。
「なんだよ急に」
怪訝に聞き返す。間宮はいつも通りの爽やかスマイルを浮かべている。
「だってさ、俺らみたいなのは放って置けば
いいのに何かと面倒見てくれるじゃん」
「待て、俺らって誰を含んでるんだ」
あと会長は面倒を見てるんじゃなくて、目をつけてるの間違いだろ。
それにしてもこいつは……にこにこ笑っているくせに変なところ目敏い。むかつくから、間宮の額に丸めた消しカスを指で弾いてぶつけてやった。
「いった! 割と痛いんだけど!」
「もう一発行くか?」
「……なんかその言い方エロい」
今度は消しゴムごとぶつけてやった。さっきの比ではないくらいに「ぎゃっ!」と叫ぶと、間宮は額を抑えて蹲ったが知るか。間宮を無視しガタリと席を立つ。
「いたたぁ〜。あれ、どこ行くの? もうすぐチャイム鳴るよ?」
「どこでもいいだろ」
「授業サボるのは大いに結構だがな、上野」
うわっ、吃驚した。
教室を出ようとした矢先、担任の永堀が扉に立ちはだかっていて、ベチッと顔に紙を叩きつけられた。なにすんだ、と顔についた紙を引き剥がす。
──って、これは!!
「おめでとう。学年最下位くん。この学校でこんな点数を叩き出したのは君が初めてだよ」
俺が血を吐くのと同時に、後ろで間宮のバカ笑いがした。
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