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「うん、そうだよ。会長は鳳凰グループの息子だよ」
俺の考え虚しくあっさりとバッサリと肯定された。
正確には鳳凰グループ創始者鳳 清二の孫だけど。なんで今まで知らなかったの? と言うような表情をして間宮は俺を見る。
いや知るわけねぇだろ。今朝初めて知ったわ。
「そんな吃驚することかなぁ? だってここの学校ってエリートばかり通ってんだよ、そんなもんでしょ。普通」
「お前らの言う普通ってなんなの?」
「かくいう俺も一般ピーポーだけど。でも俺の場合特待生だから学費免除なんだよねぇ」
「はぁ!?」
そういえば、昨日会長が間宮は入試全教科満点だったって言ってたような。
特待生って……後出しジャンケンかよ。
「あ、今日さ会長もしかして学校来ないんじゃない? ということはヤッてても見つからない……!?」
「お前、頭良いくせに馬鹿だよな」
「まこの所行ってくるねぇ、じゃあまた」
一生帰ってくんなクソビッチ。中指立てて見送った後、ドカリと席に座る。朝から走ったから疲れた。この疲れはそれだけじゃないかも知れないが。
──ピロン♪
ポケットに入れていたスマホが鈍く振動した。スマホを見てみるとLIMEにメッセージが入っている。
『いますぐ会えない?』
お願いと瞳をうるうるさせたうさぎのスタンプ付きのメッセージ。こんな可愛いスタンプを使いこなせる人は俺の知り合いの中で一人しかいない。すぐさま返信すると席を立った。
授業? なにそれ美味しいの?
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