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『ニコとルドルフ』⑤ By.Kuro
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その日ニコラスとルドルフはふたりで初めてのプレゼント配りをした。
二人で駆けた星空と、まるで星が降ってきたような雪が美しい夜だった。
すべてを配り終えて、サンタ村へ戻ってきたのは25日の明け方。
ルドルフは少し遠回りして林に寄ってニコラスにオーロラを見せた。
きっと朝を迎えた子どもたちは枕元のプレゼントに気づいた頃だ。
よろこんでくれていたらいいな。
そう祈るニコラスをルドルフは待ちきれないとばかりに抱き寄せた。
無事任務完了の報告をした時にもらったおじい様の三角帽子。
一人前のサンタの証。
きっと一人では成し得なかった。
ルドルフのおかげだ。
「……ニコ。ずっとこうしたかった」
「ルドルフ、ありがとう。おかげで僕、サンタとして認められたよ!」
「よかったな」
「オーロラとても綺麗だったね。また見に行こう」
「ソリはもう返却したから、また借りたらな」
「ええー。僕、直接ルドルフに乗ってもいい?」
「………ん?」
自分は何かおかしなことを言っただろうか。ルドルフが動かないのでニコラスは不安になる。
ニコラスが笑顔でキスをするとルドルフがさらに固まる。
そっと頬へ触れるとルドルフはますます動かなくなった。
「どうしたの?」
「ここ最近…ニコに触るのをずっと我慢していたから、どうしたらいいかわからない」
そんなルドルフが愛しくてニコラスは微笑みサンタ服のまま彼の胸へ飛び込んだ。
おわり
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