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『ハッピークリスマス!!!』④by.はにら35
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***?
そのあと、彼女さんもタカヤナギさんもさらに呑んで僕もぐでんぐでんに酔っぱらって早々に寝付いてしまったと思っていたのに、なんと、ただいまいたしております。
ベッドでお二人さん。
ソファにいる僕、ひとりいたたまれない、こんな状況、なんとかして。
身体は反応するし、僕を消してくれ!と思って横になったまま薄目で窺ってたら、眼が、合った…?
彼女さんと。
いや。やばいこれ。
タカヤナギさんが、彼女さんから合図を受けたのか僕の視線に気づいて、立ち上がりこっちへ大股で歩いてきた!素っ裸で。きゃ。
「こっちこい、参加しろ」
「ええ?」
タカヤナギさんは、強引に僕の片手を掴んでベッドへ引き摺っていく、酒臭い息を吐いているから、
「駄目ですって、なんでチサトさんいるのにこんなんなるんすかっ、酔っぱらいめ」
と言うのを、両腕を押さえつけられて、貞操の危機です。
あ。抵抗むなしく唇塞がれてるし。
どしてチサトさんは止めないで、僕のだいじなとこ触ってんのー!?
ちょっ、脱がさないで!?
***?
■■■12月23日■■■
「タカやんセンパイ。アレどういうことですか」
朝、目が覚めて、ぼうっとチサトさんからコーヒーのカップを受け取って、
「あ、ありがとうございますー」
飲み終わってしばらくして、はっと、昨夜のことに思い至り、タカヤナギさんに問い詰める。
「ああ、堪忍なぁ、ちょっと酔っぱらいすぎたわ」
「ちょっと?ねぇちょっと!?ちょっとじゃないよね!?濃厚でしたよね?」
「いやーごめんねぇ」
「って、チサトさんも!もー駄目!心臓に悪い。そういうの、ヤメて」
「…興味あったんやろ?ええやん、ええやん。人生死ぬまで勉強やで」
「そんな勉強のために泊まったんじゃありません!!」
「ほらほら。顔洗え。時間ないで行くでー、ついてこいよー」
と革鞄をかけて、廊下の先の玄関に立つタカヤナギさんを追いかける。
「もうっ、タカやんセンパイもチサトさんも!あとで説明してくださいよ!」
***
そして、歯科医院へ行くまでの待ち時間も、電車に乗ってもバスに乗っても、眠くて眠くて、タカヤナギさんにもたれかかって寝てしまう。
「あー。…すみませーん」と起きて、謝ってまた泥のように眠りこけて、またうとうとして起きて謝って、また、
「もうええから、寝とけ」
とタカヤナギさんの手が、がっと僕の頭を抱えて自分の太ももに押し付けるので、そのまま膝枕で眠ってしまった。
思考回路ゼロだもんね。全部終わってから、説明してもらう。絶対。
ああ、この泥のような眠りが永遠に続いて欲しい。
***
どんな色が好きだとか、どういうテイストが欲しいのか、そういうものを
だらだらヒアリングするのが、今回の僕のミッションだった。
なんだけど、提案して見せているもので、気に入らないらしくラインの色で2転、3転して手こずっている。
そこを、変えなくて良いようにゴリ押しするのが営業の力技よ、と、タカヤナギさんはすぐさま電話して、最後にはほぼ原案どおりで通してしまった。
すばらしい!惚れる!いいや嘘。ホモは駄目!たぶんだめ!
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