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【死に際の言葉】死ぺい 転生パロ 1 リク
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注意!
・前世がマイクラ日常
・ぺいんとさんとクロノアさんは兄弟で同居
・ぺいんとさんが大学生(22)、死神君が高校生(16)、クロノアさんが社会人(27)
・ぺいんとさんと死神君は前世の記憶あり、クロノアさんは前世の記憶なし
・後々R18
・本名捏造
以上の事がよろしければ下へスクロールしてください。
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Side.peinto
俺の名前は色彩絵広(しきさいえひろ)
何の変哲も無い、ごく普通の大学生だ
...前世の記憶がある事を除いては
俺は前世の記憶がある
前世の名はぺいんと
それが何十年かの最近の事なのか、それとも何百年もの前の大昔なのかはわからない
だが、無人島で2人の仲間と生活していたということは確実だ
可愛らしいビビリな後輩、死神君
頼れるイケメン先輩、クロノアさん
俺たちはそう呼び合い、自分たちで家を建て、森へ、海へ
様々な場所へ駆け巡った
そのクロノアさんが、今は俺の兄、色彩黒乃(しきさいくろの)として生きているのは正直驚いた
だがクロノアさん...黒兄(くろにい)は、前世の記憶が無く、そのような素振りを見せない
だから俺は、そっとしておいた
無理に思い出させると、混乱を招く
彼は性格も容姿も前世と何も変わってはいなかった
整った顔立ちに、銀色の髪、そして相変わらず無類の猫好き
まぁ、俺も見た目も性格も全く変わってないと、自分でも自覚している
...ならば、死神君はどうしているのだろうか?
まだ生まれ変わっていない?それとも、今この瞬間を生きているのでは?
俺は、できれば死神君にもう一度会いたい...と願っていた
この前世の記憶がある現世で
前世、俺と死神君は恋仲だった
クロノアさんも知ってて喜ばしく思ってくれてたし、恋人としてすることはしていた
今でも、死神君に優しく頬を撫でられたり、ぎゅっと抱きつかれたり、やや強引に抱かれたりしたのは覚えている
思い出すと少し恥ずかしいぐらいだ
だが、俺はそんな死神君を置いて
呆気なく死んでしまった
理由は、大量のスケルトンによる矢が体を貫いたこと
ネザー、と呼んでいた異世界で負傷した死神君とそれを手当てするクロノアさんのところへ、大量のスケルトンが奇襲をかけた
俺はそれを全力で庇った
あの時は、よく覚えてる
『ぺいんとさん、無茶です...!
2人とも...僕の事は置いて...』
『うるさい!!』
『...ぺいんと?』
『クロノアさん、死神君。
ここは逃げて、俺に任せて』
『なっ!?』
『バカッ、そんな事をしたらどうなるかわかってるのか!?』
『知らない!でも...
守らせろよ...ぺいんとなめんなっ!
こんなんじゃ死なねえよ!
俺を信じて逃げろ!!!』
その言葉を聞いて、クロノアさんはじっと俺を見つめ、こくりと頷いた
その目には、俺がどんな覚悟で自分たちを守っているのかを見据えた心が映っていた
死神君を背負い、勢いよく走り出す
嫌だ、嫌だと泣き叫ぶ死神君に、俺はニカッと笑って見せた
自分の死に場所など、バカな俺でも十分わかっていた
ありがとう、クロノアさん
いつも迷惑ばっかかけてすみません
クロノアさんは尊敬できる先輩です
大好きだぜ、死神君
クロノアさんとどうか、挫けずに頑張れ
俺の事忘れて幼女に手出すんじゃねえぞ
俺は心の中で2人に別れの言葉を告げて、剣を振りかざした
『...信じろって、言ったじゃないか......』
目を開けると、クロノアさんの涙ぐむ顔が見えた
その横には、不安でいっぱいな様子で俺を見つめる死神君の姿
体を起こそうとしても、起きられない
体中から鉄くさい臭いがする
ああ、俺、死ぬんだ
傷が塞がっても、出血多量で死ぬだろ
でも、痛くないな
説明すれば、体の感覚が全てなくなった感覚と、少し息苦しい感覚
ヒュー、ヒュー、と口で弱く浅く息を吐く
指一本動かす事も出来そうにない
『俺が...俺が加勢していれば...こんな事には...
ぺいんと、ごめん、ぺいんと.......』
ああ、自分を責めないでください、クロノアさん
貴方は俺の言葉を信じてくれたじゃないですか
死神君を守ろうとしてくれたじゃないですか
仲間の為に、懸命に頑張ってくれたじゃないですか
貴方を責める理由なんて、どこにもないです
そう伝えようとしても、ひゅっと喉を微かに空気が通るだけで、声なんて出なかった
『ぺいんとさん、うわ、うわぁああああん!!』
泣かないでくれよ、死神君
お前を助ける為にあんなに体張ったのに、最期に見るのが泣き顔なんてシャレにならないだろう?
いつもみたいに可愛い笑顔見せてくれよ
そう言って頭を撫でようと手を伸ばそうとしても、俺の腕はぴくりとも動かない
ああ、俺って、最低だな
死に際まで、仲間を悲しませて
こんなんじゃ、カッコつかねえじゃねえかよ
俺は朦朧とする意識の中、声を振り絞った
『2人とも...聞いてよ........』
『『!?』』
『俺....もう...はぁ......声、出せねえから...ッ
これだけ...聞いて』
俺がそう言うと、クロノアさんは右手を、死神君は左手をぎゅっと握りしめてくれた
感覚はもう無いはずなのに、その手から伝わる暖かさで、俺が涙を流した
『俺の事、ずっと...愛して...ね。
俺も、ずっと、ずっと...
2人の事、愛し...て...る.........』
俺はその瞬間、永遠に意識を落とし、まだ20にも満たない短い人生に幕を閉じたのだ
こうして生まれ変わった後、俺は約束を守り続けている
そして、クロノアさん、黒兄も
兄弟として、俺は黒兄を愛した
そして黒兄も、俺を愛してくれている、記憶がないから無意識かもしれないけど
膝枕してもらったり、頭撫でてもらったり、黒兄がそうするたびに、俺はその約束を思い出して幸せな気分になる
後は、死神君さえいてくれればな...
彼とまた出会えたら、また恋人になれるだろうか
いや、もしかすると女の子に生まれ変わってたりして
それだったら、ちょっと期待できるかも
そもそも、記憶あるのかな...
まぁ、死神君と出会えるなら、何でも良いか
クロ「絵広、何か考え事?」
俺が黒兄に膝枕をしてもらいながら悶々と考えていると、黒兄が上から俺を見下ろした
俺はそれにえへへと笑い、なんでもないと口にする
すると黒兄はそう、と言って微笑み、テレビに目を移す
だけどまた深刻な顔で俺を見つめ、言い難いように口ごもる
クロ「絵広、言いにくいんだけどさ...」
ぺい「ん?」
クロ「ちょっと脚痺れてきたかも」
彼はぷるぷると脚を震わせながらそう言う
ああ、確かに長時間ずっとこうしているからな
そろそろ退いた方が良いだろう
俺は体を起こして、黒兄の隣に座る
ぺい「ごめんなさい、クロノアさん...」
俺がそう返すと、黒兄はきょとんとした顔でこちらを見つめる
俺は一瞬それを不思議に思ったが、ついさっきに自分の言動でその理由がわかった
クロ「クロノアって、俺のあだ名?
しかも...何で敬語?」
ぺい「えっ!?あ、いや...ええと...
ちょ、ちょっと大学の先輩と間違えちゃったかなぁー?なんて!」
やっべ、さっきまで前世の事を思い出してた所為でつい前世の癖が出てしまった
黒兄は、じーっと俺を見つめて、そうなの?と首を傾げた
俺はそれに苦笑いをしながら、ただ頷くしかなかった
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