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曇り
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僕は、自分の身体と、瑛と、一緒に救急車に乗り込んだ。
…………どうせ誰も気づかない。
病院へと急ぐ救急車の中では、僕の身体の応急処置が施されていた。
その間僕は、呑気に
……これって戻ることできないのかなー?
なんて考える。
怖くないわけじゃない。むしろ怖い。
これから僕はどうなってしまうのか。
僕は、生きていられるんだろうか。
もし、身体が生きていたら、戻れるんだろうか。
もし、戻れなかったら…
頭をふって事故があってからまだ触っていない自分の身体を、恐る恐る触ってみる。
…自分の身体なんだし、いけるんじゃないか?自分の身体から出てきたんだから、戻れないとおかしいよね。
そんな強がりを頭の中で唱えながら。
……触れた。
…だけど。ここからどうやって戻るんだろう?
自分の身体に触ることができたことに安堵しながら、新たな問題に気づかされる。
もし戻れなかったら。
この体が、もう、機能しなくなっていたら?
もう、瑛と、話すことができなくなって、しまったら…?
悪寒がする。考えたくもないこと。
救急車が、依然スピードを落とさず僕の身体を搬送している間、瑛はずっと、僕の隣にいてくれた。
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