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さぁ流されてしまえ
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しばらくの沈黙の間も、
桐嶋さんは特に悩むような素振りは見せなかった。むしろ、
やはりそう来たかという顔をしていた。
俺の行動は何となく読まれていたというわけだ。
でもってこの人は、それに怯えるような態度も、期待するような表情も見せなかった。
つまり一か八かの外れを引いたのだ。
「…気が早い」
さらに、ビシッと額にチョップがかまされると、
俺は地味に落ち込み、行き過ぎた言動を軽くだけ後悔した。
「ですよね…
すいません、我慢します」
流石に贅沢が過ぎたらしい。
本当は一晩中この人を独り占めして、
思い切り優しく愛して、でもちょっとだけいじめてやりたい所だったんだけど。
諦めるしかない。
そう思い、俺が身を引こうとした瞬間…
桐嶋さんの口から、ボソボソとした言葉が聞こえて来た。
「…ま、待て。
そういうことって…
どこまでを指すんだ」
「…えっ」
・
・
・
・
・
それを言わせるかぁぁぁ!?
チラと目を合わせてくる桐嶋さんに、俺はダラダラと汗を流した。
だって今の言い方じゃ…
どこまでを指すかによっては乗ってやってもいいってことだろ?
…だがしかし。
俺の意味する『そういうこと』は、アレをアレするソレなのだ。
こんな初っ端から飛ばすことではなく、恋人が最後に超えるべきハードルなのだ。
つまり紛れもないセッ………
いやいやいやいや!!
そんなことこの人の前で堂々と口走った時には、
俺はこの8階から突き落とされるのではないだろうか。
「…な、何というか、その…ですね」
「おい、肝心な部分で口ごもるんじゃねぇ」
この人にだけは言われたくない。
相変わらずな態度にムッとした俺は、ついに8階から地面にダイブする覚悟を決めた。
「だからッ…ぃ…入れたい…です!貴方に!」
「なっ…」
バンッ、と、
俺の下で仰向けになった顔の隣で、
両手を勢いよく床に叩きつけると、
流石に桐嶋さんは、少し驚いたようにビクついた。
「おおお男を、だ…抱くってのか…
お前要領わかんのか?」
「さっぱりわかりません。ですが…
ドコにナニを差し込むかはわかります!」
そう真顔で言ってから、また思い切り蹴り上げられたのはご愛嬌だ。
下品な言葉に耐性がないのは相変わらずだが、
さり気なく身体に手を置くと、ドクドクと激しく脈打つのが聴こえる。
「…緊張してる?」
「き、緊張っつーか…普通に怖ぇよ。
俺には無理だ…頼む、勘弁してくれ…」
なるほど、確かに怖がっているようだ。
今までもごくたまに見せた、この怯えた表情。
浅い息と共に、いつもの桐嶋さんらしからぬ、弱気な声が細々と聞こえる。
誰しも、
慣れてない者が本気で男に犯されそうになれば、多少ビビってしまうのが事実なんだろう。
それは仕方ないのだ。
……仕方ないけど。
普段強気な人が見せてくるこの表情には、
やはり何か、グッとくるものがあった。
ズボンを下から押し上げてくるような何かが。
「…あー…駄目だ。
桐嶋さん……勃ちました」
「お前絶対スイッチおかし………
おいッ!!」
自分の方は放ったまま、
ズボン越しにやわやわと桐嶋さんの中心を触れる。
明らかに慌てたような声を上げるのを落ち着かせ、背中を撫でながら、
「大丈夫です、本番まではしません。(多分)
ちょっと触るだけです。
だから許してください……ね?」
と耳元で囁いた。
「桜庭…で、でも…」
拒絶も許可も出来ずもたもたと目を泳がせる桐嶋さん。
…これは押せる。
俺は生意気ながら、そう確信していた。
触るだけ…どうせまた溜まってるであろう物を楽にするだけ。
自分にも言い聞かせつつ、とうとうベルトを開放し、チャックを引き下ろす。
迷いなく手を差し入れると、支えていた体がビクンとうち震えた。
「こ、こんな事して、なんの得が…
ん…くっ! マジで変態だな…」
桐嶋さんの桐嶋さんは、少しずつだが、
俺の手に反応してくれる。
…これはいける。
ゲスっぽさを自覚しながら、再び確信していた。
すっかり息も上がってるし、
なんやかんや言って割と自分も乗り気なんじゃないか。
俺の肩口に顔を埋めたまま、悩まし気な声を漏らす桐嶋さん。
その姿に煽られながら、手の動きを加速していった。
…正直人のに触ったのとか初めてだけど、なんだろうこの違和感ない感じ。
夢の中でイメトレし過ぎたか…
……それに。
「桐嶋さん、おっきいですね…」
流石は桐嶋寛人。
立派なのは仕事の業績だけではなかった。←
こうやって固く張り詰めてしまえば、片手では扱い辛いほどだ。
興奮した息混じりに呟くと、
叱らんばかりに肩にギリッと爪が立てられる。
「いたっ…食い込む食い込む!
桐嶋さん痛いです!」
「はぁ…
お前が、余計なこと言うから…
……んぁッ…ぁ!」
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