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繰り返す
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「何でお前、いんの?」
近づいてガッと乱暴に手首を掴み上げると、その世間一般で言う可愛い顔を上げた。
先輩の方が可愛いけど。
「メイくん…久しぶりだねえ?」
ついこいつが嫌過ぎて、顔が苦虫をかみ潰したようになってしまう。
「また俺にストーカーしてたわけ?」
「ハンサムな顔、台無しだよお…」
話すことですらイライラして仕方が無い。
しかも話噛み合わないし
コイツは質が悪いから、やっぱり先輩が居たら危なかった。
良かった…先に家に帰しといて。
「何、また何かする気?」
この危ないストーカーヤロウは、俺の中学の同級生だった桃山 花梨。
思い出したくもない忌々しい名前…
しかも、俺のことストーキングしていた奴。
最悪だ…
「んー、とね。そうじゃなくて、今日はメイくんにお願いがあって来たんだよお♪」
「お願い…?」
嫌な予感しかしねえよ
…………
side:貴澄
「メイくん遅いなあ…」
あれからメイくんと別れて、もう2時間ぐらい経ったと思う。
もうご飯もできちゃったし、お風呂洗ってお湯も入ってるし、後はメイくんが帰って来るのを待つだけなんだけど…
そのメイくんが、なかなか帰って来ないのです。
「じ、事故とか合ってないよね?」
ちらちらスマホを確認するけど、何も連絡はきてないし…
いや!
メイくんだって僕にばっか構ってる暇なんて、無いもんね。
これじゃウザイ奴だよ…もう少し待とう!
そう心に決めたとき、ガチャガチャっと玄関の鍵が開く音がした。
「!」
メイくんかな?
パタパタと玄関へ走って行くと、やっぱりメイくんだった。
「メイくんお帰りなさい」
「ん、先輩ただいま」
でもメイくんは疲れた顔をしていて、何かあったのかな?
ドサッと僕にメイくんは寄りかかってきた。
「メイくん?体調でも悪いの?」
頭を撫で撫でしていると、メイくんはもぞもぞしながら顔を上げてチュッと軽いキスをしてくれた。
「先輩、俺は先輩のこと守るからね…」
「…うん?何だかよくわからないけど、ありがとう」
そのメイくんの言葉は何だか意味深だったけど、僕はよくわからないまま流してしまった。
このとき流さないでちゃんと聞いていれば良かったのに…
やっぱり僕は、愚かだ。
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