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プロローグ
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「ルイ、つき合おっか?」
そう俺に言ってきたスメラギは、どっか買い物にでも誘うような雰囲気で俺に言ってきたもんだから
「今は何処にも出かける予定は無いな」
普通に出かける話なのかと思い返事をした。
「…付き合おっか」
俺の返事は無視の方向だったらしい。もう一回さっきと同じ質問がきた。
なんだこいつは、そんなに出かけたいのか?
スメラギは昔から俺の世話を焼きたがる。
小さい頃は体も小さくて虚弱体質だったためあまり外に出ず色白だった俺は、よく近所の奴らに「女男〜!」とからかわれては泣かされていた。
そんな俺をいつも助けてくれていたのはスメラギだ。
昔から小麦色の肌のあいつは運動も出来て、少し勉強は苦手だったが腕っ節が強かった為近所では兄貴と慕われていた。
性格はいたって温厚だが、売られた喧嘩は買う派だったので一部の喧嘩を仕掛けた人達の間では菩薩の仮面を被った阿修羅と言われていた。
中学生ぐらいから俺も背が伸び始め今ではスメラギと肩を並べる程にはなったが、いかんせん筋肉はつかなかった。その為女子からは男として見てもらえないばかりか高校一年の時には劇で継母役をやらされ、女子からは氷の女王と影で呼ばれるようになっている事も知っている。
スメラギは小さい頃から変わらず小麦色の肌だし、サッカー部に入ってからは直ぐにレギュラーの座を獲得し女子に密かに人気がある。
何度か下駄箱にスメラギへのラブレターが入っていたのはみかけた。
その度困ったように笑うスメラギだったので、困るぐらいならいっそ試しに付き合ってみろと勧めた。
そうすれば手紙は止まると思って。
それが高校一年の夏の頃だったな。
その俺の言葉通りスメラギはその手紙の子と付き合った。女子は長く柔らかそうな髪が特徴的な可愛い子だった。
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