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二十五
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麗華と音楽の趣味は合うので、つい盛り上がってしまった。
後ろにいた見慣れない男性がいることなんてすっかり忘れていた。
彼が会計に席を立った時にやっと存在を思い出した。座っているときは気づかなかったが、彼が所謂王子系と言われるファッションをしていた事に気がついた。
この店では、あまり珍しく無いことだからあまり驚きもしなかった。
でも男性だと思っていたが、よく見ると中性的な顔立ちをしていて、男装した女性の方かも知れないと思い直した。
髪の毛はウィッグなのだろうか、銀髪だった。目の周りも黒く縁取られ、お化粧もしている。
男性か女性か分からないその人は、去り際丁寧に「ご馳走様でした。」と、小声だがはっきりと言ってお店を出て行った。
その声は低く、はじめて男性だと確信出来た。
「あの男の人、なんだか凄い不思議なオーラだったね。顔立ちもモデルさんみたいで綺麗だった。」
麗華もあの人に見惚れていたみたいだった。
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