アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3人人狼編(19)
-
(そこそこ久しぶりの更新になってすいません。1月からずっとダンガンロンパv3をやっておりました!推しキャラはアンジーと王馬です!)
6日目・昼
side:シン
ヤス以外とやるなんて嫌だと思っているのに、結局快感に翻弄されてしまう自分に腹が立つ。もちろん媚薬のせいっていうのもあるけど、ナツキの体で気持ちよくなってしまったのは事実だ。
朝から最悪な気分で目が覚めた。
いっそ今日の昼で追放されてしまいたい。そうすればこれ以上ヤス以外の人とセックスせずにすむ。
でも俺がわざと負けてしまったら、ヤスはきっと二度と呼び出してくれなくなるだろう。
一体どうすれば、ヤスは俺だけを見てくれるようになるんだろうか。
集合場所には5人が集まっている。ずいぶん少なくなってしまった…俺のせいで。
「さて!今日も話し合いを始めましょう!」
洋子が陽気に声を張り上げた。
「みんなっ、ゲイを追放しちゃダメだよ。わたしはもっともっと、エロいシーンが見たいんだから。うふふふふ」
…冗談じゃない。
<話し合いスタート>
残り人数 5人
シン
ソウタ
ミコト
マサジ
ナルミ
×ヨウ
×ハヤト
×アラン
×ショウヤ
×アキラ
×ゴロウ
×カエデ
×ヤス
×ナツキ
ミコト「…まったく。使えないやつばかり残ったな」
ミコトが盛大なため息をついた。
その言葉にイラっとしながらも、周りを見回すとたしかにそうかも、という感じがする。
さほど頭は良くなさそうなソウタ、寝てばかりのマサジ、ネガティブなことしか言わないナルミ…そして敵の俺だ。まあミコトだって悪態ついてばかりで役に立ってはいないけど。
ソウタ「そ、そんなことないよ!なんてったって俺は、植物と会話ができるんだから」
ミコト「それ何かの役に立つのか?」
ソウタ「襲われて心に傷を負っても、水草たんが俺を癒してくれるんだぁ」
ミコト「お前生贄な」
ソウタ「うわ!ご、ごめん…」
ナルミ「ああ…もうだめだ死にたい…」
ソウタ「えっと…どうしたのって聞いた方がいいのかな」
ナルミ「ナツキがやられた。きっと次は俺の番なんだ。あああ…」
ミコト「は?なんでお前なんだよ」
ナルミ「ナツキの知り合いは俺なんだ…たぶん」
ミコト「えっ」
ナルミ…だったのか。
さあどうしよう。
ミコト「たぶんってなんだよ」
ナルミ「そ、それは…」
ナルミは下を向いてもごもごとしている。
ソウタ「ど、どうしたの?ナルミ」
ナルミ「ナツキと知り合いだって思ってたのは…勘違いなのかもしれない。きっと向こうは俺のことなんて忘れてて、俺が勝手に知ってただけで…」
ミコト「はあ?お前とナツキはどういう関係なんだよ」
ナルミ「ナツキは…中学生のとき、近所に住んでたんだ。その頃からナツキはあんな気楽な性格で…友達がいない俺に構ってくれたりもしてたけど…1年くらいで引っ越しちゃったし、たぶん忘れてる…」
ミコト「そうか。忘れてるだろうな、こんな暗いやつ」
ナルミ「暗いしネガティブだしつまんないやつでごめん」
ソウタ「で、でもさ、他にナツキの知り合いだって主張してる人はいないじゃん。じゃあナルミなんじゃない?」
ナルミ「そんなわけ…」
昨日は、俺が知り合いだと対抗することも考えてたけど…この状況だとやめたほうがいいだろう。ナルミと俺だったら、ナルミの方が信用される気がする。
マサジ「ふあぁ…とりあえず、ナルミが知り合いってことで話をすすめようよ。これでノンケだと確定してないのは…うん。ナルミ以外ぜーいんだめか」
ソウタ「占い師もスパイももういないし、手がかりがなくなっちゃったね」
シン「…1つ気になることがあるんだけど」
ミコト「あ?」
シン「ナルミって、どうしてこのタイミングで自分が知り合いだって言ったんだ?」
ナルミ「…え?」
ソウタ「タイミングって何?」
シン「いや…ナツキがいなくなってから突然バラしたからさ、嘘ついてる可能性もなくはないなーと思って」
ナルミ「でっ、でも…」
シン「普通に考えて、今知り合いだって言ったら、今晩絶対襲われるじゃん。俺なら言わないな」
マサジ「じゃあ、もしナルミが偽物だったとして、本物の知り合いの人はどうしてなにもいわないの?偽物がでてきたらさすがに反論するよね?」
シン「ここにはもういない…とか」
マサジ「え…襲われたってこと?」
ミコト「それはないだろ。いくらバカそうなナツキでも、そんなことがあったら言うはずだ」
シン「うーん、そっか。それもそうだね。ごめんな、ナルミ。疑ったりして」
ナルミ「ううん。や、やっぱナツキが知り合いなんて俺の思い上がりかもしれないし」
ミコト「はーっどうすんだよこれから。誰がゲイなんだよ」
シン「じゃあとりあえず、怪しいと思ってる人を1人ずつ挙げていくのはどうだ?それを聞いてあとは投票で多数決で決めればいい」
ソウタ「そ、そうだね!えっと…誰かな…」
シン「俺はミコトが怪しいと思うな」
ミコト「…は?」
シン「いつも短気で高圧的で話を早く進めたがってるから。疚しいところがあるから、なるべく考えさせないようにしてるのかなと思って」
ソウタ「あはは」
ミコト「あ?」
ソウタ「あ、いや…なんでも…」
ミコト「ちっ。短気は元からだ。ここに来てひどくなってきてる気もするが。それより、俺はないって話じゃなかったか?最初の日に嘘ついて追放されようとしたから」
シン「それは演技だったのかもな。より怪しく見せないための」
ミコト「俺はシンのがよっぽど怪しいと思う」
シン「え、仕返し?」
ミコト「急に大した理由もなく俺やナルミを疑いだしたから。自分の身代わりを探してるんだろ」
シン「違うよ。議論がなかなか進まなさそうだったから、議題を提供したつもりで」
ミコト「カエデの言ってたのはどうなるんだ?もし自分が襲われたらシンがゲイだって」
シン「たまたまだろ。占い師はそもそも狙われるものだし」
ミコト「どうかな」
シン「…じゃあ、ソウタは?どう思う?」
ソウタ「お、俺…?俺は、ミコトかな…。初日のやつが演技かもって聞くと、なんかそんな気もしてくるし…」
マサジ「おれはシンかな、なんとなく…むにゃ…」
今のところ、俺とミコトが2対2か。
…あれ?
そういえば…
シン「進行の人にちょっと聞きたいことがあるんだけど」
洋子「はいはーい!なんでしょう」
シン「投票が引き分けのときって、どうなるの?」
洋子「その場合はですねー、再投票が行われます!で、再投票を3回繰り返しても引き分けだった場合は、ゲーム自体が引き分けということで、終わりです!」
シン「…え?」
洋子「わかりにくかった?えーっと」
シン「…いや、わかったけど…」
引き分けで終わり?
そんな道があったのか…?
周りを見ると、皆ぽかんとした顔をしていた。
シン「引き分けで終わるなら、そうすればいいよな…?」
ソウタ「う、うん!そうだよ!」
ミコト「それくらいルールブックに書いておけよな…」
マサジ「じゃあ引き分けにするために…さっき言ってたように、シンとソウタはミコトに入れて、俺とミコトはシンに入れることにしよう。で、ナルミは俺かソウタのどっちかに。…こうすればぜったい引き分けになるよね」
ナルミ「う、うん…」
シン「これで、終わるのか…!」
洋子「はい!じゃあ投票タイムにしましょう!」
<結果>
ミコト (3票)(シン、ソウタ、ナルミ)
シン(2票)(ミコト、マサジ)
「………え?」
引き分けに、ならなかった。
4人の視線がナルミに集中する。
「…どうして?どうしてミコトに入れたんだ?」
俺は思わずナルミに詰め寄った。
ナルミは無言で地面を見ている。
「引き分けにすれば、これで終われたのに…わかってるのか?お前今日確実に襲われるんだぞ?何がしたいんだよ?」
「シン、ちょっと落ち着いて」
マサジが俺の肩に手を置いた。
険悪なムードになっているところで、洋子がぱんぱんと手を叩いた。
「はい!話し合いはこれで終わりですよー。解散解散!」
その言葉をきっかけに、ナルミは足早に部屋に戻ってしまった。
わけがわからない。
ナルミはゲームを続けたいのか?
でもどうせ続けたとしても、終わるのは明日の昼だ。ノンケと確定しているナルミは、普通に考えて今夜襲われてしまう。一体なんのメリットが?
「…ま、俺は帰れるってことだよな。おつかれさん」
ミコトはそう言って、船の方へとすたすたと歩いていった。その後を村木が慌てて追いかける。
残された3人は、答えを探すように顔を見合わせて、ただ立ち尽くしていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
86 / 151