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超能力編ー3日目・夜
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結局尚ちゃんには会えないまま夜になってしまった。部屋を訪ねてもいなかったのだ。一体どこへ行ってたんだろう。無事ならいいけど…。
今日は誰に能力を使おうかな。
昨日は広衣さんに使って、人狼っぽいことは言ってなかったし、別の人の方がいいよなあ。
うーん、風見さんにしようかな。
風を操るって、どういう能力なのかよくわからないし、あまりそういう話もしてなかった。もしかしたら本当は人狼で、自分の能力を隠しているのかもしれない。
それに、なんだかガラが悪そうだし…。人狼の人は誰かに操られているわけだから、元々の人格なんて関係ないだろうけども。
もし風見さんが人狼だったら、たぶんまもりちゃんが危ない。襲撃されてついでに無理矢理…されてしまうかもしれない。
よし、今日は風見さんだ。
23時40分。鐘の音が聞こえ、僕は能力を風見さんへ向けた。
『今日も来たな…この時間。早く能力を使わないと』
能力を使う??
人狼の襲撃はまだなのに。もしかして、風を操る能力で部屋の換気でもするつもり?
『…今日もあいつでいいんだよな。俺馬鹿だしよくわからんけど。さーやるか』
誰かに能力を使おうとしてる。やっぱり人狼だったってこと?
…いやでも、人狼が能力を使えるのは23時50分以降のことだったはずだ。
人狼じゃないのに、特定の誰かに対して能力を使おうとしている。これってつまり…
『俺の能力がこんな風に役に立つとはな。今まで女を縛るときくらいしか使ってなかったけど。俺のツタ、頑丈だから』
植物でドアをロックしてたのは風見さんだったってことか。
全員のドアをロックしてないってことは、一箇所でしか植物を発生させられないしばりがあるんだろう。
だから僕は、昼の話し合いで風見さんが追放されないように、かつ、能力のことが人狼にばれて襲われないようにしなきゃいけない。
難しいな…。
『あー、終わった終わった。俺の仕事終了。寝るか。もう能力使えないし、人狼が来たって絶対負ける。起きてようが寝てようが死ぬなら、寝てた方がいいよな』
えっ!そうかなあ?!
風見さん力強そうだし、能力なくてもちょっとは戦えるんじゃない?
諦めるの早くない?肝座りすぎじゃない?
それからしばらく無言の状態が続いた後、突然風見さんの思考が活発になった。
『この針を拾えばいいんだな?』
は…針?なんの話?
『緑色のマットでよく見えない』
『箱がある』
『あっ…入れたやつ、全部下に落ちてる…』
この突然でバラバラの思考、夢を見てるな。本当に寝たのか。
『若菜、生きてたのか?』
『美味しそうなパンケーキだな』
『パンケーキってそうやって使うのか』
『パンケーキ』
『パンケーキパンツ気持ちわりー』
のんきな夢だな…。
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