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セックスしないと出られない部屋
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人狼ゲームが終わり、枯れそうになるまで精液を提供した俺は、普通の日常へと戻っていった。大町とはあれっきり会えていない。連絡先も知らないし、二度と顔を合わせることはないのかもしれない。仕方ない。チャンスをモノにできなかった俺が悪いんだ。
そんなふうに少し寂しさを感じながら生活していた俺の前に、再び透が現れた。
「やあ、市川くん!元気かな?今日は君にハッピーな提案があって来たんだ」
「はあ?」
「もう一度、大町くんに会いたくない?」
透は何かを企んでいるような、楽しそうな顔をしていた。
「う…ん……」
眠い目をこすりながら起きると、俺は4畳半ほどの大きさの何もない部屋にいた。
「ここは……って、うわー!」
俺の横で大町が倒れていた。透ありがとう。もう一度大町に会えるなんて…!!
「あわわ、どうしよう。落ち着け落ち着け。とりあえず服は脱いでおくか?!いやでも!大町は脱がせたい派かもしれないし…!」
「ん…?」
ひとり言が大きすぎたのか、大町も目を覚ましてしまった。ろくに準備もできてないのに。
「げっ!お前なんで……」
大町は露骨に嫌そうな顔をして立ち上がり、一直線に出口へ向かった。そしてドアノブをひねったのだが…
「開かない…」
「セックスしないと出られない部屋、だって」
落ちていた紙を拾って読み上げた。
「は…?何言ってるんだ?」
「ほら、これ」
紙を見せつけると、大町はひったくって凝視した。
「これ…お前の冗談だろ?部屋の鍵、早く出せよ」
「やだなー、持ってないよ。俺がこんな手の込んだことできるわけないじゃん。ただの大学生なんだし」
「そんな…」
「ほら!出たいなら早くセックスを!」
「…無理だ」
大町は出口の前でしゃがみこみ、頭をかかえている。明らかに怯えている様子で、元気が全くない。
「大町?どうし…」
心配に思って近づくと、大町は手を伸ばして俺のズボンの裾をつかんだ。
「えええっ!すごいぞこの状況!大町のほうから俺にアクションを…!」
「こわい」
「…え?」
大町は不安そうな顔で俺を見上げた。
「俺、閉所恐怖症なんだ。こんな狭い部屋に閉じ込められるなんて、怖すぎておかしくなる」
「おっ、おおおおっ!かわいい!ギャップ萌え!出たいなら早く俺を犯すんだ!ぐへへ」
「こんな状況じゃ勃たない…」
「なるほど…だから大町は青姦派なんだな」
1人で納得していると、大町は俺のすねを無言で殴った。
「いったーっ!何するんだ」
「死ぬほど嫌いな場所で嫌いな奴と2人きりにされている俺の身にもなれ」
「あ、俺のこと、死ぬほどは嫌いじゃないんだ」
「はぁ…どうでもいい…」
反論する気力もなくなってきたのか、大町はため息をついた。心細そうに体操座りで顔をひざにのせている。
だめだな、本格的に元気がなくなってきたみたいだ。
「どうして閉所が怖いの?」
とりあえず元気を出してもらおうと、俺は目線を合わせて話しかけた。
「圧迫感や閉塞感がいやなんだ。身動きがとれないのは怖いし、閉じ込められて死ぬまで出られないんじゃないかって不安になる」
「そうやって感じるようになったのって、何かきっかけがあったの?生まれつき?」
「…話したくない」
「そうかぁ」
こんなときに不謹慎かもしれないけど、怖がってる大町、やっぱ超かわいい!今までのイメージと違いすぎる!なんか口調もちょっとかわいくなってるし!
にやにやしてしまう口もとを引き締め、大町と話を続ける。
「俺、どうしたらいい?大町の不安感、軽くしてあげたいんだけど」
「あー……」
大町は少し迷っている様子だったが、結局顔を上げて俺を見た。
「…来て」
「う、うん」
体を近づけると、大町は俺に抱きついて顔を胸に埋めた。
「お、おお、大町?!」
「…誰かが一緒なら、ちょっと安心する。お前がいなかったら今ごろ発狂してたかも」
「おおお!そうかあ!じゃあこの流れでセッ」
「しねえよバカ」
「しゅん…」
大町が胸の中で、深呼吸しているのを感じる。
「少しは落ち着いた?」
「…まあ」
「よしじゃあセックスを」
「数秒前に断っただろ」
「でも、しないと出られないんだよ?」
大町の体がピクッと動いた。
俺は大町の耳元で、ゆっくりとささやく。
「どうするの?俺とセックスしないなら、大町はずーっとここに閉じ込められるんだよ。二度と外は見られないし、息もどんどんしづらくなるかも」
「お前っ…」
大町は涙目で俺を見上げ、体を離そうとした。
その腕を強くつかみ、床へ押し倒す。
俺は大町の上に乗っかって、左手で両手首を床に押さえつけ動けないようにした。
「こんな状態でもさ、扱けば勃つよね?」
「え…?」
ズボンの上から右手で陰部を撫でると、大町は怯えた様子で唾を呑んだ。
「お前最悪だ。人の弱みにつけこんで、自分の欲求を満たそうなんて…」
「とはいえ、イメージトレーニングは何回もしたんだけど、実戦は初めてだからわからないことが多いんだよね」
「は?」
「ケツの使い方、教えてよ」
「……」
大町の顔から恐怖感が薄れ、少し呆れたように言った。
「処女のレイプ犯とか聞いたことねぇな…」
「そりゃあ、俺の処女は大町に捧げたいから!」
「いらん」
大町は嫌そうにため息をついた。
「えっ、ため息つく余裕があるの?ここ閉所だよ!こわーい閉所だよ!」
「お前がアホすぎてだいぶ落ち着いてきた」
「えー…」
今、上手くやれば大町とセックスできたのかな。まあでも…初めては気持ちが通じ合ってからのがいいかぁ。
その時、白けた空気を打ち破るように勢いよくドアが開き透が入ってきた。
「時間切れ!時間切れだよ!もー市川くんってば、こんなにお膳立てしてあげたのにセックスできないなんて」
「情けない限り」
「え…?もしかしてお前ら」
大町はぽかんとした表情で俺と透を見比べている。
「グルだよ!人狼ゲームを頑張ってくれた市川くんに、大町くんとセックスする機会をセッティングしてあげたんだ!」
「は…?」
「大町くん閉所恐怖症だからさー、閉じ込めたら思い通りにできるんじゃないかと思って。セックスしないと出られないとか言われたら、もうするしかないでしょ?」
透は楽しそうにペラペラと全部話していく。
大町の顔がどんどん凍りついていく。そして俺の方を向いた。
「お前…最低だな。いくら俺とヤリたいからって、こんな、人のトラウマを刺激するやり方で…」
「え、いやいや!大町が閉所恐怖症なんて知らなかったからさぁ」
「でもお前が仕組んだんだろ?本当はいつでも出られるのに、そうしなかった」
「えっ、えーっと…」
何も言い返せない。たしかに、大町が閉所恐怖症ってわかった時点で、この作戦を中止しようとはカケラも考えなかった。
「ま、まあいいじゃん!出られたし!」
「いいわけあるか!クソ野郎が!」
「ひゃー」
大町は悪態をついて、ずんずんと部屋から出て行った。
「ど、どうしよう!また大町とのセックスから遠ざかってしまった…」
助けを求めて透を見ると、透は得意げに笑って封筒を渡してきた。
「はい!招待状だよ」
「招待状?」
封筒をバリバリと開けて中の紙を見ると、『BL人狼ゲーム開催のお知らせ』と書かれている。
「ま、まさか…!」
「もう1回やろう!人狼ゲーム!今度こそ大町くんに犯してもらいなよ」
「やる!」
よし。次こそ!大町のペニスをケツの穴にぶっさしてもらうんだ…!
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