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キッチン
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「たぁだいまぁ」
「あ、おかえりなさい」
玄関から声がして、そっちへ向かう。
行けば、にやにやしたはるがいた。
「へ?どうしたの?」
「あー、疲れちゃったー…ねえ、定番のないの?」
「嫌です、ご飯が先だってば」
「なになにー?後でならいーの?」
「…ばか」
良いに決まっている。
楽しそうに言いながら、袋に入った箱を渡される。
「それ冷蔵庫いれといて」
「あ、ケーキか」
「うん」
上着を脱ぎ、リビング兼ダイニングの部屋に行く。
「おー、良い匂い」
「すぐにあっためて出しますから」
「味見とかは?」
そう言って、また後ろから抱きついてくる。
「あったまってからならね」
「ふふふ、じゃあ待ってる」
「この体勢で?」
「いえす」
カレーをあっためながら、時計を覗く。
7時。
この時間だと、玲は家にいない。
帰ってくるのは8時過ぎ。
そう考えれば、ここはあったかい。
「ゆーちゃん、あっためすぎちゃうよ」
「あ、ごめん」
後ろから手が伸びてきて、火を止める。
「大丈夫?考え事?」
「まあ、そんな感じ」
「そっか…味見、して良い?」
「あ、えっと…」
カレーを味見するスプーンがない。
「大丈夫よ!準備万端!」
「抱きつく前に持ってたの?」
「うん、いつでも大丈夫なようにね!」
キッチンが、こんなに楽しいなんて。
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