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告白
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「ゆーちゃん?」
部屋から出てきたら、ソファに座ったはるが心配そうにしてきた。
「はる…」
「なぁに?嫌なことでもあったの?」
隣に座って、はるに寄りかかる。
「はるぅ……っく」
「泣いちゃって……どうしたのさ」
抱きしめてくれた。
だから抱きしめ返した。
はるの胸に頭を埋めれば、はるの鼓動が聞こえた。
「ねえ、ゆーちゃんを苦しめるのは斎藤さん?」
苦しめる。
その言葉には、なんとも言えない感じがした。
「あ、えっとねぇ…言葉が悪かったよね。ごめん。そのぉ…ゆーちゃんを、悲しませているのは、斎藤さん?」
この言葉には、頷く。
「…なら、さ」
どこか明るく、告白された時のような声に顔をあげた。
「斎藤さんのこと、忘れるくらい俺が愛したげる。ね?俺は、ゆーちゃんしか好きじゃないから。浮気なんてしないから」
嘘のない目に、また涙が溢れた。
両親が家にいることも少なかった僕にとって、その言葉は、嬉しすぎて。
「ほん、と?」
ずる、と鼻水を啜る。
そしたら、はるがティッシュを渡してくれた。
「ほんと。だから、お願い。俺と、俺だけの恋人になってください」
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